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おにもつ

ムスメが修学旅行から帰ってきた。

修学旅行って、自分の時はどうだったかな、と思い出そうとするが細かいことはほとんど覚えていない。スキー合宿で志賀高原に行ったことは覚えているが、善光寺にお参りしたのだったかどうだったか。荷物は体操服と下着の替えくらいで、たいしたものは持って行ってなかったと思う。

今回、ムスメの修学旅行の準備は何かと物入りであった。下着や制服のシャツの着替え三日分、体操服、部屋着、スキー用のインナー、替えの靴、とにかく3泊の荷物は、中くらいのキャリーケースが必要だった。それをあらかじめ学校に集め、一泊目のホテルに送っておくのだという。さすが、今時だな、と思っていた。

大寒波の襲来で、飛行機が飛ぶのか飛ばないのかと心配したのだが、陸路については「お気の毒に」と他人事であった。

飛行機が飛んで、一日目のホテルに到着したムスメから来たLINEは、「トランクが届いてない」だった。先週の金曜日に学校で集めたものが水曜日に届いてない。これはいかに、と不服に思った。オットの予測。「そもそもホテルには、200個ものトランクを預かる場所がない。だから当日の午後に着くように、トラックを手配していたのではないか。それが寒波によって阻まれた。」

お気の毒に、200人の高校生が着の身着のままである。ホテルで寝巻きを貸してもらえたとしても、下着の替えはない。翌日に着る予定の制服のシャツや靴下も無いので、同じものを再度着ることになる。夏でないのがせめてもの救いだ。

夜中に「まだ荷物が来ないけど、とにかく寝る」とLINEが来た。そして、翌朝もまた、「まだ届かないけど、朝ごはん食べてくる」というLINE。

今日、家に戻ったムスメに聞いたら、「ホテルに着いたらさ、先生が『トラックの運転手さんが昨日の朝9時に出発したんだけど、交通網が完全に麻痺してて、徹夜で運転してくれましたが、間に合いませんでした。予定では明日の朝6時半に到着とのことなので、各自、お風呂に入ったら今日着た下着をもう一回着て、ホテルの部屋着を着て寝てください。』って。でもさ、翌朝の6時半に一度集合したけど、『まだ到着していません。予定では朝9時だそうです。』ってことになってさ。出発を遅らせて、9時まで待ったの。」と教えてくれた。
とりあえず、新潟のスキー研修に向かって9時に届いた荷物と一緒にバスに乗り込んだ。それから先はなんとかなった。

が、今日の帰り、LINEが来た。「まだ群馬。お台場には行けないかも」そうか、最終日はお台場でお昼ごはんの予定だったな。雪のせいで戻りが遅くなっている。そしてお昼前にまたLINE。「お台場はキャンセル。このまま羽田へ行くんだって」そうなるよね。

夕方、「ただいまー」と帰ってきたムスメは「トランクは明日か明後日、自宅に送ってくれるって」と言う。なんと便利な世の中だ。でも天候には逆らえないよね。とにかく、無事に帰ってきたので、全てよし、ということだ。



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