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ほんよみ

読書会に初参加。「フィフティ・ピープル」

韓国の本を読むのは初めてだ。近くて遠い。福岡に住んでいると、韓国は目と鼻の先にある、と言っても過言ではないのだが、文化の背景がわからない。ただ、そこで生きているのは人間だ。たぶん、わたしとそう変わらないのだ。

50人(実際にはもう少し多い)の人生がギュッと詰まっている。この本を読むと、知らない人たちの生活を覗き見した気持ちになる。外国の知らない街角で、誰かが怪我をしたり、いい気分で歌を歌っていたり、泣いたりしている。

この感じ、何かに似ているなあと思った。Googleのストリートビューだ。

この町に、人が住んでいて、それぞれの生活があり、悲喜交々に生きている。あるいは死んでいく。部外者としてそれを見ている自分。無責任に、見物でもする気分でいるのだが、そのうちに、そこに立っているような錯覚に陥る。

人生は決断の連続だ。ここでああしておけば、こうしなかったら、とたらればは後からいくらでも言えるが、決断は一瞬だ。ハニョンという女の子が登場するが、彼女の決断にはハラハラさせられたけれど、ホッとしたし、痛快でもあった。

向き合うことと、逃げること。いろんな人がいて、彼らは常に決断をしている。

わたしもまた、同じ。

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