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【029】ブラック企業かどうかは、他人が決めるものではなく、自分が決めるもの

これは個人的な昔ばなしです。

労働基準法がもっとゆるかった時代の、”当時は合法の”ワーカホリックな個人体験も含んでいるので、よいこは真似しないでください。

私は大学を卒業してから、社員数が10人ほどのベンチャー企業に入社しました。30年前、”ベンチャー企業”という単語が市民権を得る前の時代のことです。

大学4年時は地元(青森)の地方銀行に早期に内定をもらっていたので、東京のラスト一年はアルバイトをしていました。ところが、そのアルバイト先の仕事が楽し過ぎたために、地銀の内定を辞退して入社することに。

親戚一同大反対で、私を連れ戻しにも来ましたが、私の意思は固く強行入社します。

それでも親や親戚は、いずれ私が後悔して退職すると踏んでいたようです。

その読みとは裏腹に、私は仕事の楽しさに没頭していました。ヘタなゲームよりもリアルにお金が動く仕事のほうがよほど愉快だったので。残業も土日出勤も定常的になるほど夢中でしたが、心身が病むようなことは一切ありませんでした。今思えば、強烈な内発的動機によるものだったからだと思います。残業した翌日も仕事が楽しみで早起きする日々でした。

その頃には、親や親戚は、私が”新興宗教に洗脳されているような状態にあって会社に騙されているんだろう、なんとかして洗脳から助け出そう”と考えていたみたいです。

周囲に”ブラック企業”だと決めつけられて、仕事を楽しんでいることに共感をしてもらえないことが悲しかったので、理解をしてもらうよう説得も試みたのですが、ベースの仕事観も違うので噛み合わず…。なので半分は諦めていました。(※ちなみに、当時は”ブラック企業”という言葉はまだなかった)

やがて親が私のキャリアを認めたらしい?と思われるのはその後20年たって、私が楽天に転職した時です。マー君率いる楽天イーグルスが両リーグ優勝した直後の入社だったので、楽天に入社したと伝えたら東北勢の実家は大喜びでした。

でも「野球チームで、理香は何の仕事をするの?」と。楽天は野球チームの運営会社だと思っていたみたいです。

話を戻します。
そんな経験もあって、仕事のストレスレベルは単純に労働時間では測れるものではないのだなぁと痛感しています。逆に長時間労働でなかったとしても、自分がストレスを感じるのであれば、それはブラックな仕事なのかもしれない。

自分にとっていい会社かどうかも、一般的な価値基準で決めるものではなく、自分にしか決められないですよね。誰かにとってのいい会社が、自分にとっても良い会社とは限らないので。就職ランキングは参考にはなるけれど、参考にしかならない。

念の為補足を。
私は、残業時間で企業をブラック認定して法的に規制する労働基準法にアンチを唱えたいわけではないです。法律は最大公約数を救うために、客観的に計測できるルールで運用されるものなので。

今となっては、仕事が終わった後や休日には、仕事よりも楽しい時間の使い方をたくさん知っているほうが豊かだと思うし、昔の自分にも一応教えてあげたいけど、頑固なので聞かないだろうな笑。

でもね、当時は本当に楽しかったんですよね。だから、あの時の社長始め上司達には、感謝しかありません。素晴らしいキャリアの原体験をいただいたので。
きっとイーロンマスクの率いるTwitterも楽しいことと思います。

写真=ドバイにはmicrosoftやGoogleなどのIT企業が集結しているInternet cityという街があります。その一角にアントレプレナーの肖像が並ぶ長い通りを発見して撮影したもの、JobsやBill GatesやEvanが(2022年5月撮影byじぶん)



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