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和歌に想いを馳せる七草粥の日
Wellbeingのあり方を追求するイメージコンサルタントの あべりかです。
七草粥を食べる朝、毎年、小倉百人一首にあった和歌を思い出します。
華やかなお正月の後、やっぱり日本の文化って好きだな、と思うんですね。持論ですが、Wellbeingには文化がとてもいい働きをしてくれます。今日は七草にちなんだ雑学をお伝えします。
*Wellbeing=身体的にも、精神的にも、社会的にも「よい状態」であること
七草粥を作る時、はやしましたか?
七草は切らずに「はやす」のです。「はやす」は「切る」という忌み言葉で、松の内の七日、めでたい日に「切る」という縁起の悪い言葉を使わないようにという意味が込められています。
「鏡開き」も同じで、お餅を切ることを「開く」という忌み言葉を使って表現しています。
「開く」が大きく切ることを意味するのに対して、「はやす」には細かく切るという意味があるそうです。
言霊を大切にする日本人ならではですね。この感覚、とても大好きです。
日本語は縁起の良い言葉に言い換えたりしますね。
七草は縁起がいい言葉の集まり
セリ
「競り勝つ」という意味をかけて、縁起物にされている食材
ナズナ
ぺんぺん草というとピンとくるでしょうか。
花の下についている果物の形が、三味線のバチに似ていることが呼び名に由来です。
道端で見かけるので雑草と思いがちですが、「なでて汚れをはらう」とされる縁起の良い食材なんですよ。
ゴギョウ
ハハコグサと呼ばれる植物で、草餅によもぎが使われる前に使われてて、「母子餅」と呼ばれていたそうです。形から「御形」と表し、雛祭りに厄除けのために御形とよばれる人形(ひとがた)を川に流す風習に関係していると考えられています。邪気を払う意味合いなのでしょう。
ハコベラ
ハコベラ(繁縷)は、ハコベとも呼ばれています。
「繁栄がはびこる」として、縁起のよい植物とされています。
ホトケノザ
正式名は「鬼滅の刃」に出てきそうなコオニタビラコ(小鬼田平子)といいます。
その生えている姿が仏の台座に使われているハスから「仏の座」と名付けられ、名前から縁起物であることが伝わりますね。
スズナ
スズナ(菘・鈴菜)の正式名はみなさん、お馴染みの食材、カブ(蕪)です。「神を呼ぶ鈴」として縁起物とされてたのです。
名前の由来は、根の形状が鈴に似ていることにある説が有力です。そう思って眺めてみると、ラブリーな感じがしてきます。
スズシロ
スズシロ(晴白・蘿蔔)は、大根としておなじみの食材ですね。
根の部分が「汚れのない純白さ」を表しているとされ、花言葉は「潔白」とか。
なんか、大根って潔い野菜なんだなぁと思います。
七草は栄養素もあなどれない
七草をすべて合わせると約12種類の薬膳の効果があり、含まれるビタミン・ミネラルは約7種類です。現代人にとってはなかなか嬉しい栄養成分です。
健胃効果・食欲増進・利尿作用・二日酔い解消・解熱・去痰・咳止め肝臓回復効果など、食べ過ぎやすいお正月という時期、または冬という風邪の多い季節にはうってつけの効能です。
サプリメントアドバイザーとしても、良い栄養素が入ってると思います。
七草はどこから取ってきた?
君がため春の野に出でて若菜摘む わが衣手に雪は降りつつ
光孝天皇『古今集』
訳:あなたにさしあげるため、春の野原に出かけて若菜を摘んでいる私の着物の袖に、雪がしきりに降りかかってくるよ
この和歌は若菜摘という宮廷行事を執り行うために、天皇自らが春に芽吹いた若菜を摘みに出掛けた時に詠まれたのでしょう。
これはあくまで個人的な推察ですが、天皇自らがお出かけになる場所とは、一般の人が立ち入れない「標野 (しめの)」でしょうか。
標野が出てくる和歌はみなさん、だれもが一度は教科書で見たことがあるでしょう。
あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る
額田王 『万葉集』
訳:美しい紫色の染め出す紫草の野を行き、立ち入りを禁じられた野を行き、その野の番人が見るではないですか、あなたが私に袖を振るのを
この歌が歌われたのは、宮廷をあげての薬狩りの時。薬狩りというのは、薬用の鹿の角袋や薬草を採る宮廷行事で旧暦5月(今の6月くらい)に行われていたものです。
昔の人は、薬などあまりなかったので、植物の力を借りたり、邪気を払って過ごしていたことがわかりますね。
万葉集や古今和歌集は、四季の美しさ自然鑑賞の視点や自然に接する態度を教えてくれる気がして大好きな本です。
そして、人間関係もいつの時代も同じなのね、というか普遍的であることに人間であることの「愛おしさ」すら感じさせてくれます。(古典が大好きなものでつい、熱く語りたくなります)
季節や年中行事との付き合い方
季節の行事や年中行事は、少し面倒なことかもしれません。
けれど、楽しむことで、少し心に余裕が生まれるものでもあります。
五節句は江戸時代に今までの節句を公的な祝日として幕府が設定したものです。それぞれに節句の意味は異なりますが、神様とともに今に感謝をし、季節の節目節目に邪気を払い、健康や無事を祈っていたことには変わりありません。
その時に、美味しい食材があったり、季節の花があったり。
現代であれば本格的にしなくても、忙しい時間に少し手を休めて季節や行事を楽しんではいかがでしょうか。五感を楽しませることでいつもの風景も少し変わってみえることもあるでしょう。
七草粥の今日も、実は五節句の一つ、「人日の節句」というんですよ。
日本にあった若菜摘みと中国からの風習が合わさったものとされています。
もともと好きな日本の文化なのですが、セルフケアにつながるきっかけも与えてくれると信じて、私の提案するコンサルティングでは文化的なことも含めて提供しています。
これからも季節を楽しめる文化的なこともお伝えしていきますね。
イメージコンサルティングのスキルを通して、あなたのwell-beingにつながりますように。
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