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【3,000字超え】現役コーチが、公認心理師試験に挑戦してみた。

2022年7月17日。主人とのお付き合いが始まった記念日だったこの日。

私は公認心理師試験会場にいました。勉強し始めて1年。

ただの教員だった私が、コーチングスクールでコーチングを学ぶ私が、試験を受けてみてどうだったかをまとめてみました。


公認心理師って何?どんな資格なの?

一般財団法人 日本心理研修センターのサイトによると、このように説明されています。


公認心理師とは
今日,国民の心の健康問題は,複雑かつ多様化しており,それらへの対応が急務となっています。
これらの問題に対し,他の関係者とも連携しながら心理に関する支援を行う国家資格がわが国にはありませんでした。

さまざまな経緯の後,平成27年9月9日に公認心理師法が成立し,平成29年9月15日に施行され,わが国初の心理職の国家資格として,「公認心理師」制度が推進されることになりました。

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ここにあるように、5領域にまたがる連携や心理職としてのアセスメントが求められる国家資格になります。

勉強内容はとても幅広く、心理学の系譜から学習や認知の仕組み、発達といった基礎心理学。

さらには5領域の専門知識や、法律や関係行政に関する知識、心理検査の種類やとり方、向精神薬の副作用や依存といった病理知識など様々です。

また基礎知識と事例問題をあわせて試験は行われます。

なぜ受けてみようと思ったのか?

私はもともと中学校で特別支援コーディネーターという役割として働いていました。

これは障害を抱える保護者や子どもを、医療や自治体の相談窓口につないだり、より良い教育の場を実現するために学校内で調整や連携をしたりする仕事です。

このような業務についていた私は、公認心理師の仕事に面白さを感じていました。

そして2年前の夏、私は転職活動をしていました。

その中で見つかった「その人の本質的な変容に関わる、一対一のに特化した仕事がしたい」という軸。

そして私は学校が好き。

だけど教員という枠では、現状一対一に特化したしたことができない。

ではどうやったら私がやりたいことが実現できるのだろう。

できる方法はないだろうか…その中で出会ったのが「公認心理師」という仕事でした。

公認心理師をとれば「スクールカウンセラー」になれる。

そう思った私は、勉強する方法を模索し始めました。

1年前、妊娠した私はつわりのしんどさもあり、休職を余儀なくされました。

心も疲れてカウンセリングにお世話になることに。

認知行動療法を受ける中で自分の心、特にこれまで自分をしんどくさせていた思い込んでいた「思い込み」や「べき思考」と向き合いました。

そしてコーチングの存在にも出会った私は、2つの夢ができました。

それは「学校でスクールカウンセラーとして働きたい」「カウンセリングとコーチングをかけ合わせたオリジナルのセッションをし、本質的な変容につながる場を提供したい」という夢です。

ますます私の夢は膨らみました。

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1年間の勉強内容と流れ

先に結論から話すと、総勉強時間は600時間は超えていたと思います。

勉強し始めたのは2021年6月。1年以上勉強しました。
こんな感じで勉強してきました。


2021年6月〜8月 
公認心理師試験受験に向けての現任者講習受講・テキストを使って勉強開始

2021年8月〜11月  
テキストと過去問に取り組む。
出産のために入院していた病院でも勉強。

2021年11月    
長男出産
試験勉強どころではなくなる。一旦休止。

2022年1月    
勉強再開・模試受験

2022年1月〜7月 
模試受験(計5回)・アウトプット中心の勉強

勉強中の葛藤や思い

順調にこつこつ勉強していたように思えるかもしれませんが、終わってみた今、勉強していたときに思っていたことを率直にまとめてみます。

①赤ちゃんを抱えての勉強。勉強時間を「生み出す」って大変!

妊娠中は体への負担はあるものの、時間は自由に比較的使えていました。

しかし息子が生まれるとそうもいかなくなりました。

夜な夜な寝たあとに勉強。

小さな息子を日中保育園に週に1回2時間だけ泣く泣く預けながら勉強。

息子のお昼寝時間を見計らったりと隙間時間に細々勉強する日々でした。

息子の夜の寝かしつけのときに「このまま一緒に寝ておきたい…」と何度も何度も思いました。

息子が遊んでくれている横で勉強していて、テキストがよだれまみれになったり。

抱っこ中心の生活のときには、壁にテキストのコピーを貼って隙間にちょこっと見たりもしていました。

でも息子がいてくれたからこそ、「よし、がんばろう」と何度も思えました。

自分のためだけではここまで頑張れなかったかもしれません。

②わー!スクールに通った方がよかったよ〜孤独だ〜

私はどちらかというと勉強は「みんなでわいわい」ではなく、「一人でもくもく」派。

むしろ「みんなでわいわい」している人を見ると、もやもやするタイプ。(ここには私のシャドウがいると思います)

金銭的なこともあって、最初は「一人でこつこつやれば1年以上あるし、大丈夫だよね〜」とたかをくくる私。
でも勉強しながら途中で頭に浮かんだのが、この言葉でした。

近くに行きたいなら1人で行け。遠くに行きたいならみんなで行け。

とても効率の悪い遠回りな方法をとっている自分に気づきました。

しかも勉強は本当に孤独との戦い。

「わ、お金かけてでもスクールに通ったら良かった…仲間がほしい…でも作る時間がない…孤独。これで勉強は合っているのか…良いのか…」

こういう思考をぐるぐる。でもこれは当日を迎えるまで、続きました。

③模試を受けても受けても点数が上がらない…

模試を受けたのはファイブアカデミーと辰已法律研究所の模試、併せて5回。

本当は会場でも受けてみたかったですが、育児との兼ね合いで断念。

自宅で時間を見つけて細々受験しました。

2022年3月。試験まで4ヶ月。
全く模試の点数が変化していない自分がいました。

230点中138点が合格ライン。いつも130点前後。 
これはなんと2021年8月、試験勉強をはじめて間もない頃と全く変わっていませんでした。

そして1回も合格点にそれまでたどり着いていなかったのです。

「こつこつ勉強すれば大丈夫でしょ〜」

のんびり屋の私の声もさすがにだんまりし始めます。

そして5月の模試も同じような結果が続くのでした。

ある意味、このあたりが一番精神的にきつかったかもしれません。本当に切羽詰まっていました。

④教育分野専門の私。どの分野も専門性ないよ。

そして追い打ちをかけるのが、「専門的に学んだ分野がない」という点。

Gルートという現任者の枠(対人援助職を5年以上経験した者に与えられる)で受験する私。

教育こそ専門であるものの、それは全知識の2%程度(体感です)であとは全くの門外漢だったのです。

だからこそゼロから暗記する日々。

特にド文系の私は、心理統計が苦手でこれも暗記することに。あとは向精神薬や心理検査の項目といった部分も本当に苦労しました。

暗記しようと思うが、産後は脳の機能が落ちると言われており、本当に覚えても覚えてもするする知識が抜け落ちる日々。

昨日覚えたことも忘れる。(当たり前かも)もうやるせない気持ちでいっぱいでした。

試験を終えた自分に一言。

そんなこんなでなんとか1年に及ぶ勉強を乗り越えた私に、大きな大きな拍手をあげたいと思います。

本当に本当にお疲れ様。

試験を終えた後すぐは、大好きな読書もできないほど疲れていましたね。

でもきっとこの経験は次に活きてくるよ。大きな自分の糧になっていると思います。

自信をもって前に進んでね。

りかより

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