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not frog

最近知った。

好きになっちゃいけない人というのは、どうやら本当にいるらしい。

漫画とか小説の、あくまで創作の世界にしか存在しないかと思い込んでいた。

年の離れた兄妹を恋愛対象として見ている自分。
好きになってはいけないのに認めてしまったが
最後。もう後戻りはできないところにいる。
だがしかし兄妹とは血が繋がっておらず…?

あぁ違う違う、そういうことではなくて。

こう、一緒にいたら依存してしまうような。
元々人間としてダメな私がもっとダメになって
しまうような人。

相性が良いのか悪いのかよくわからないけど
まぁ、悪くはないんだろうな。

だけど、あまりにも不釣り合いだ。

どうしてこの人は私を好きでいてくれるんだろう
とか、なんで私なんだろうとか、思うことは
しょっちゅうで。

知らなきゃよかった。
一緒に過ごす時間がこんなに楽しいことも
ただ隣にいるだけで安心することも、全部。

平行線でよかったんだ。
交わることなく、人ひとり分の距離を空けてさ。
いつか君の優しさに包まれる子が現れたなら
背中を押してあげるのに。

全部、間違えたんだよ。
出会うタイミングも、距離の詰め方も。
分岐する道を選ぶことさえも。

何もかもが下手くそで、中途半端なのに
私に向けられる君の感情に、
君に向ける自分の想いに気づかないなんて
そんな鈍感ではいられなかった。

もっと、欲張れば欲張るほどダメな自分が見えて
そんなの知っていると見透かしたように笑う君に
甘えてしまうから。

どうしたらいいんだろうか。
ある程度お互いのことは理解しているけれど
何もかもを曝け出す勇気は持ち合わせていない。

嫌なんだ。
誰かを好きになるとか、誰かに想われるとか。
そんな風に思っている自分も。

だけど、好きなんだよ、多分、今までで一番。

離れたくないと思うのに
これ以上近づかないでほしいと思ってしまう。

常に矛盾した思考で君と向き合って。

いつかなんの翳りもなく好きだと言える日に
私の居場所はようやく君の隣だって
思える気がするんだ。

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