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新入社員だったころのお話

通勤の電車やバスに、
初々しいスーツ姿の新社会人が目立つ季節となりました。
(胸に若葉マークがついている訳でもないけど、
なんとなく、それと雰囲気でわかる不思議)

そんな彼らの姿を眩しく眺めつつ、
我が身をふと振り返りますが、
私が大学を卒業したのは、いわゆる就職氷河期ど真ん中。

親から、
「卒業後は経済的な支援はしないので金銭的に独立するように」
と言われていたので、

新卒初任給で、
一人暮らしできる程度のお給料がもらえる安定した企業への就職が
就職するにあたっての必須条件・・・。

非常に厳しい就職活動を経て、なんとか某アパレル企業に内定。
総合職での採用。
晴れて支店の営業部に配属までは良かったのだけど
配属先は、いわゆる法人外商。

アパレルの会社に抱く、
華やかなイメージは程遠い
(むしろ地味とも思える)世界で

企業相手にスーツや宝飾品の販売会の企画、運営や、
ノベルティや制服などの営業、
それに伴う納品作業や、クレーム対応などが、主な仕事。

自分にとって全く現実味のない商材を取り扱うことになって、
正直なところ
「これが私のやりたかったことじゃない・・・」
と思いつつ、

アパートも借りてしまったし、
なんとか3年は頑張ろうと決意した春。

今思えば、能力も、やる気もない、どう考えても
かなりダメダメな新入社員だった私。

しかし、きちんとした企業(上場企業)に籍をいただいて、
それなりに一通りの新入社員研修や、OJT、
また、いただいた色々な仕事を通して、

社会人としてのマナーや常識、営業の基本、
会社という組織のあれこれなどを
学べたことは、本当にその後の人生で非常に役に立ちました。

新入社員として、会社に入れるのは一生に一回だけ。
中途採用とは違って、「できない、知らない」が前提の新人に、
会社や先輩が、時間とコストをかけて教育してくれる
(しかも、こちらは、学ばせてもらいながらお給料ももらえる)

当時は、ひたすら地味で泥臭さも感じる日々の仕事に、
うんざりしておりましたが、

今思えば、ほんと、あんな小娘に、物事を一つ一つ丁寧に教えて育てくださった
会社の人たち、そして取引先の方々・・・

すみません、そしてありがとうございました。

当時の関係各所の皆様を行脚して、お詫びと感謝の気持ちを伝えたい。
20数年経った今本当にそう思います。

でもそれは、実際のところ難しいので、
街で見かけた、もしくは仕事の関係でもし新人君たちに出会ったら、
できるだけ、優しく、丁寧に対応しようと心に誓うのでした。














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