夏の日の2022。#20220903
頼んでもないのにやって来た広島の暑い夏は8月に入ると最盛期を迎え、6日、9日、15日と物思いに耽る日を経て盆の空気に溶けていった。
溶け切らない残りの暑さが線香花火の終わりのように存在を誇示する時分、近所の寺の敷地は年で最も華やかになる時期が来る。
盆燈籠、この文章を見たあなたは知っているだろうか。
盆の明けた日の朝、雨が降った。寺の横を通る業務用ごみ回収の荷受け部分がカラフルに回り、水彩絵の具が滲むように千切れていく。竹の折れる音と雨音、暑い夏が去り始めていると告げる。
さて、気付けばもう9月。真夏のピークが去った。
このフレーズだけであの曲を思い出すのならば、きっとあなたは同年代だろう。アルバム『TEENAGER』、あの頃19歳。大人になれるか、変われるか、何にもわからなかった。
代わり映えなく夏が終わろうとしている。旧友達はどうしているだろうか。ここでは夕方18時のチャイム、『花ぐるま』、この頃33歳。大人になりきない、気持ちあの頃のまま、何にも変わらなかった。
寝ても覚めても酒で誤魔化してみても、死ぬまで生きて行くのは変わらないので少し部屋を片付け始めた。パーソナルなスペースを真面目に片付けたりするのは、私にとって生への執着を削ぐようなことに思えてあまり得意ではないけれど。
いつまでも「PCの中身を人に見られるわけにはいかない」なんて軽口を叩いていたい。そんな毎日。ぼんやり。何かを成さずに過ごすには人生が長すぎるような気もする。
とまぁ今回も微妙に暗そうに見えるけれども元気に生きてます。こんな気持ちで。
全然関係ないけど来月辺りちょっとだけ遠くに旅行しようかな。
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