【rifty卒業生インタビュー】開発期間半年でβ版リリース!Qudenの裏側を支えた存在とは【前編】 | 株式会社zipunk CEO 兵藤 佑哉さん
こんにちは!創業フェーズの起業家に向けた1on1メンタリングサービス「rifty」の水谷です😀
riftyでサポートさせていただいた、起業家のインタビュー企画です。今回ご協力いただいたのは、株式会社zipunk(ジパンク)の兵藤佑哉さん。2021年9月10日にビデオメッセージプラットフォームQuden(クデン)のβ版をリリースされました🎉
▼兵藤さんがQudenを紹介しているブログ記事
株式会社zipunk CEO 兵藤佑哉さん https://zipunk.com/
Qudenの事業戦略やUX/UIデザイン、ビジネスサイド全般を担当。1993年生まれ。京都大学経済学部卒。新卒で三井物産に入社後、スタートアップスタジオを経てzipunkを設立。趣味は米大学アメフト観戦。
Twitter→https://twitter.com/hyodo0407
開発スタートから半年間でリリースしたQudenの裏話、苦労したエピソードなど、サービス開発中の起業家の方にとって勉強になる話を聞かせていただきました。
まずは前編、Qudenリリースに至るまでのお話です。ぜひお読みください!
Qudenは『相手の時間を奪わずに、クイックに、わかりやすく』情報を伝えチームパフォーマンスを最大化する
――「Quden」のβ版リリースおめでとうございます!約2ヶ月たちましたが、現在はどんな状況ですか。
兵藤さん:ありがとうございます!現在は正式版リリースに向けてユーザーと密にコミュニケーションをとりながらプロダクトを改善しているところです。
具体的にはQudenのユースケース毎にどのような属性のユーザーに刺さっているのか、そのユースケースはマーケットとして十分に大きいのか、より大きなペインの解決にはどのような機能が足りていないのかといった点を明らかにしてユーザーやプロダクトに対する理解を深めようとしています。
これらは開発する機能の優先順位やプライシングといったコアの部分に関わるので、ユーザーインタビューや日々DM等でいただくフィードバックといった定性情報とプロダクトの利用状況などの定量データを活用しつつその戦略を立てているという感じです。
――私もQudenを利用させてもらっていますが「改善しました!」のお知らせが来て、とてもワクワクしています。
まず、Qudenを開発することになったきっかけを教えてください。
兵藤さん:2019年に株式会社zipunkを創業したのですが、実はこの時点で事業アイデアは決めておらず、設立翌日にアクセラレータプログラムの面接に行って落ちたりしてました(笑)。
1期目は受託開発やwebマーケティングのコンサルティングで売上を立てつつ、一定のバッファを確保して事業アイデアの検証を繰り返していました。スポットコンサルサービスでインタビューをしたりmvpをお客さんに持ち込んで反応を見たりして…。実際にテストリリースを経て売上が立ったサービスもありました。
しかし検証を進めるにつれてあると思っていた課題がないことがわかったり、あったとしてもプロダクトがソリューションとしてフィットしてなかったり、あるいは課題に対して当事者として熱量を高く持てていないことに気づいて考え直す、という結果が続きました。
そんな中、複数の受託案件を兼務する中で「働く時間や場所が異なるクライアントとのコミュニケーション」に当事者として非効率である、「負」の存在を感じるようになりました。
一般に非対面の業務コミュニケーションではzoomのようなビデオ会議を用いることが多いですが、タスクのすり合わせやフィードバックに都度ビデオ会議を使うと業務の中断が増えますし、何より自分たちだけでなく相手も時間を調整する必要があるのでプロジェクトチーム全体のパフォーマンス低下につながっていると感じていました。
また、別のメジャーな方法としてはメールやチャットなどの非同期(非リアルタイム)コミュニケーションがありますが、こちらも作成に時間がかかったり視覚的な情報を伝えるのに不向きだったりと欠点があります。
そこから「ビデオメッセージを業務コミュニケーションに活用すれば従来の方法よりもクイックに、視覚的にわかりやすく、相手の時間を奪わずに伝えられるのでは」と考え、海外の先行事例をリサーチしたりヒアリングを重ねつつQudenの元となるアイディアが生まれました。
――ご自身の経験だったんですね!そこから事業化に至った背景をお聞かせください。
兵藤さん:コロナ禍を背景とする「新しい働き方の急速な浸透」が大きなポイントになりましたね。開発をスタートした2021年3月頃、新型コロナウイルス感染症が広がりリモートワークを導入する企業が急増しました。
これにより、社外のやり取りだけでなく社内コミュニケーションでも離れた相手とのコラボレーションにおいて非同期の手段をよりうまく活用しパフォーマンスを高めることへのニーズが強くなっていくのではと考えたんです。
さらにマクロな視点に立つと、日本では長期的な労働人口減少による採用難に直面する企業が今後増加すると考えています。となると生産性の向上はもちろん人材のリテンションや採用範囲の拡大がマストとなり、ひいてはリモートワークをはじめとする「場所や時間を従業員が柔軟に選択できる働き方」を取り入れることが、企業が競争力を維持する上で重要になります。
このような社会の変化を見据え、Qudenは新しい働き方でチームがパフォーマンスを最大化するためのインフラとして貢献したいです。
Product-Led Growthを志向したプロダクト開発
――では、開発スタートしてからの半年間、特に力を入れたことを教えてください。
兵藤さん:Qudenのプロダクト開発において「PLG(プロダクト・レッド・グロース)」のコンセプトを志向したことです。初めてQudenを知ったユーザーが使い方を理解し、実際に動画を作成しシェアして価値を感じるところまでを、プロダクト上で体験できる状態を目指しています。どう実現するかは日々チームで議論を重ねているところです。
言うまでもありませんが、万事上手く行っているわけでは全く無く、初めてのことや失敗の連続です。日々インプットと実践を繰り返し少しずつ学びを得ています。
今後はオンボーディングだけでなくバイラルやプランのアップグレード(有料化)といった点にもフォーカスしつつ、成長の仕組みを内包したプロダクトを目指して開発を続けていきます。
――プロダクト開発で他に苦労したことはありますか。
兵藤さん:録画データの保存と配信に関わる部分の実装ですね。ユーザーのPCになるべく負荷をかけずに、また録画したデータが消失することのないように、セキュアにデータを保存する仕組みを構築するのはけっこう大変でした。また配信に関しても、権限を持つ特定の人のみがクリップを閲覧できるようにロジックを設計するのは骨の折れる作業でしたね。
最後に
いかがでしたか?プロダクト開発の初期プロセスが垣間見えたかと思います。
後編では、Qudenの裏側を支えた取り組み、今後の展望についてのお話を聞かせていただきました。
どうぞお楽しみに🙇♀️✨
最後までお読みいただきありがとうございました!
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