じくう(仮)第二話/創作大賞2024/漫画原作部門
第二話
猫を拾った西浦。西浦は猫に目線が向かって動こうとはしない。
トラックにぶつかりそうになる直前、ペンダントから謎の強い光を発した。
トラックは眩しくてブレーキをかけようとしたが、それ以上に特殊な光の力が凄まじかったのかあっという間に強いブレーキがかかってしまった。
「宇宙服」らしき服装をしていた者もこの光には驚きを隠せなかった。
(なんだ、あの光は。そういえばどこかで噂に)
そう思いつつも、西浦は何か強い光を放ちながら自分を助けようとした宇宙服の人に助けられどこかにいってしまった。
ぶつかりそうになったトラックは、仕切り壁ギリギリのところでなんとか運転は止まった。
(あの二人、どこへ行ったんだろうか)
トラックの運ちゃんは驚いた表情を見せた。
(た、たすかったか)
顔戸は肩を撫で下ろすのもつかの間であった。
後ろから謎の生物等が顔戸の横を通り過ぎた。
見た目は人型だろうかそれとも魔物なのか。目には怪しげな強い光を放っていた。
(何だあいつらは?)
たまたま電信柱の後ろあたりにいたため、顔戸はは気づかれなかったかもしれない。
ただ、通り過ぎた輩だけではなく、数十匹ほどの魔物とも思われる生物が散らばって行動をし始めた。
周りの車や建物は破壊され本能剥き出しであちらこちらに襲いかかる。
周りはみるみる瓦礫と化し初めて見る魔物の姿にあたりがパニックとなった。
(や、奴ら。なんてことを)
トラックの運ちゃんもあたりの騒動に動揺しこの場を去ろうとする。が、
「ハンドルを、む?む?全く動かない。どうなってるんだ」
例の光を浴びてしまい車はしばらく動けない状態だった。
しばらくするととある魔物は顔戸についているキーホルダーを目にすると一気に彼に襲い掛かろうとした。
そして顔戸に向かって襲い掛かった時、あるときのことを思い出す。
(ま、まさか……夢で見た謎の魔物……)
あの時の夢で見た魔物たち。一瞬思い出したあの悪夢が体に纏い付いて緊張のあまり動けない。
顔戸の喉元に魔物が狙いを定めた瞬間、後から長い槍のようなものが魔物を串刺しにした。
顔戸は、突然多くの「宇宙服」を着た部隊が人型の魔物に向かって切り裂いたり銃で打ち抜いたりあたかも戦争状態を目の当たりした。あまりの凄惨さに恐怖心でまるで体が動かなかった。
(どういうことだいったい?何があったんだ)
そんな時、槍を持った一人の大柄の男が顔戸に向かって呟く。
「あの時の少年か。両親にはすまないことをした」
顔戸は彼の体格や風貌を見てあることを思い出した。
(もしかしたら、あの時の俺を救った……)
すると彼は多くの魔物を切り裂き、ほとんどその魔物は見当たらなくなった。
(……偽・斬)
見た目は宇宙服のようなものを着ていない普段着姿だが、剣術は凄腕。元々は長い髪だったがの男のような風貌。
「俺は……あの人を奪ったあいつらが許さない!!」
―――-未来??の世界―――-
……にゃ?にゃ~~
西浦が目を覚ます。
…………ん~ここはどこだ?
「お目覚めですか」
自分が前見た宇宙服よりは軽装ではあるが、どこかで見たような未来感を感じる服で出迎える男。
「…………なんか未来っぽいけど。これってセットなのかな?」
「え??」
男は驚いた。
(続)
リンク
じくう(仮)第一話|天晴甘味屋/りふ=なごやんの隠れ家 (note.com)
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