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1月半の準備期間で1500名規模のカンファレンスを実現。イベントプラットフォームを提供するスタートアップが初のカンファレンス主催を終えて思うこと

こんにちは。EventHubの山本です。

先日、7月7日に弊社の初カンファレンス、「FUTURE OF EVENTS 2021」が無事終了しました。

当日は落合陽一氏やEvernote創業者・mmhmmCEOであるPhil Libin氏をはじめとする豪華な登壇者の方々にご登壇いただき、最終的に事前登録数は1500名弱、当日はその80%にあたる約1200名の方にご参加いただきました。

イベントプラットフォームを提供する弊社ですが、実ははじめての開催だったカンファレンス。多くの方々にご参加いただけて本当に嬉しかったですし、我々にとっても自社サービスを用いて大規模カンファレンスを開催するという非常に貴重な体験となりました。

▲オープニングアタック動画

日頃からイベントに関して模索する立場だからこそ、きちんとこの機会を持って振りかえりたいと思います。(※文末にアーカイブ動画の紹介もあるので、ぜひご覧ください!)

外部発信・ブランディング強化のため開催を決意

なぜ、このタイミングで大規模カンファレンスを開催したのか。

このタイミングで開催に踏み切った理由は複数あるのですが、正直に言うと、「開催したかったものの、余力がなかった」という理由が一番大きいです。

EventHubは、2020年2月まではリアルのセミナーやイベント管理のプラットフォームでした。2019年12月にシードラウンドの資金調達を完了し、これからアクセルを・・!と思った矢先に起きた新型コロナウイルスの感染拡大、続くイベント自粛。問い合わせが激減し、我々は半ピボットをせざるを得ませんでした。

一瞬冷や汗を書く出来事だったものの、比較的早い段階(2020年2月時点)でオンライン転換の意思決定をしたことが功を奏しました。当時は私に加え、エンジニア8名 + ビジネスサイド社員1名 + インターン数名だった弊社に、いきなり月800件ほどの問い合わせが押し寄せました。

そこからは、急増した需要にお応えするべく開発・採用・ビジネスの基盤作りをする毎日。昼食や夕食も食べる暇もなく、当時の記憶がほぼ無くなるほどに、忙しい毎日でした。

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▲オンライン版リリース直前のミーティング風景

やっとの思いで、チームも事業も拡大し、外部発信・マーケティングを強化したいと思えるフェーズに入ったからこそ、「大規模カンファレンスを開催しよう」という意思決定に至ることができました。

結果的に、非常に良いタイミングでのカンファレンス開催でした。弊社のオンライン版サービスをリリースしてから丸1年が経過し、日本国内でもワクチン接種が急速に進み本当の「ポストコロナ」時代に突入し始める、今だからこそ、このテーマに関して話し合う意味がある。そう思い、7月7日という日程を選びました。開催を本格的に検討し始めたのは4月、実際に開催準備を開始したのは5月中旬でした。

1.5ヶ月で1500名規模のカンファレンスを実現。オンラインだからこそできたこと

今年の4月頃に開催を決意したものの、実は今回のカンファレンスの担当をしてくれた椿原が入社したのは6月1日。その2週間ほど前からフルタイム業務委託として入社し、カンファレンスの準備を開始。正確には5月17日入社から7月7日にかけて、およそ1ヶ月と3週間で準備をしました。

短い準備期間を推奨してるわけでは、決してありません。笑  余裕を持って、開催時期を秋頃までにずらす案もありましたが、世界を取り巻く環境や業界の変化スピードを踏まえ、1-2ヶ月経つと環境が大きく変わってしまうと考え、強行軍で実施に踏み切りました。結果として、弊社が熟知している自社ツールでの開催であること、(スタジオ収録現場を除いて)会場予約などが全く不要なオンライン開催だからこそ、肌感覚として短期間でも大規模カンファレンスが開催できると確信が持てたことは非常に大きな経験となりました。

少人数と短い準備期間での準備ではありましたが、結果として、集客目標も達成し、大成功だったと思います。アンケート結果でもポジティブなフィードバックをいただき、とても良い結果となりました。

働き方、コミュニケーション、顧客接点からイベントまで。過去の変化を振り返り、今後を見据える4つのセッション

カンファレンスのテーマは「ポストコロナの社会はどう変わる」。我々は約1年半、2020年2月のイベント自粛や、その後のイベントのオンライン転換など、コロナの影響を大きく受けた業界のサービス提供者として、「ビジネスにおける人々のコミュニケーションがどう変わりゆくのか」を常に考え、模索してきました。

ワクチン接種が急速に進み、世界が再び大きく変わろうとしている今だからこそ、各分野のリーダーたちと話し考える場にしたい。そう思い、当日のテーマは「イベント」に絞りすぎず、マクロな視点も含め4つのセッションを開催しました。

Keynote - mmhmm・Evernote創業者が語る、最先端のリモートワークのカタチ

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Keynoteでは、Evernoteの創業者・元CEOであり、現在シリコンバレーでも話題のビデオコミュニケーションアプリ mmhmmの創業者・CEOとして活躍中のPhil Libinさんにご登壇いただきました。

オンラインイベントでは動画が非常に重要です。今はまだ動画テクノロジーの黎明期であり、今後この分野は大きく変化を遂げると思います。そんな中、個人的にも一番面白いと思っていたのがmmhmmであり、Philさんには本カンファレンスを開催するにあたってぜひご登壇いただきたいと考えていました。

たまたま米国に住んでいる私の友人がPhilさんが経営するAll Turtlesの出資を受けていたこともあり、彼女経由でご紹介頂いたところ、本当にありがたいことに、二つ返事で快く登壇を承諾してくださいました。

僭越ながら私がモデレーターをさせていただいたのですが、事前収録中脳みそがパンクすると思ったぐらい笑、非常に濃い、素晴らしいお話をお聞きすることができました。当日参加者からも「あと2、3回聞きたい」などのお声をいただいたこともあり、アーカイブ動画を提供することになりましたので、ご関心ある方はぜひご覧いただければ嬉しいです。

実は、カンファレンスの数日前に弊社とmmhmm社間のパートナーシップを発表させていただいており、今後EventHub利用企業様に対してmmhmmの無償提供プランをご案内させていただく予定です。カンファレンス翌日に、110億円の資金調達を発表されていた(参照:Zoomの「次」に110億円投資 ソフトバンク系など)mmhmm、今後も益々目が離せません。

セッションA - ワクチン後の未来。これからの「リアル」の可能性

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Keynote後のセッションAでは、メディアアーティストの落合陽一さんと、モデレーターにはComexposium Japan株式会社代表取締役社長の古市優子さんをお招きし、「ワクチン後の未来。これからのリアルの可能性」に関してお話いただきました。

モデレーターの古市さんは、イベント主催会社の代表を務められていらっしゃるため、新しいイベントの形やリアルの体験の可能性に関して模索されてらっしゃいます。そんな彼女の視点から、落合さんに対して「リアルとオンラインの体験の線引」や「リアル体験に人々が求めるもの」を色々な切り口から掘り下げていただき、非常に見応えのあるセッションとなっています。

また、Keynoteはmmhmmを用いた事前収録動画の字幕付き、本セッションは古市さんがスタジオから、落合さんが遠隔参加という方式(※一番難易度が高く、一部音声が途切れるなどのご迷惑をおかけしてしまいましたが...)、セッションBとCは全員スタジオ収録、など一つのカンファレンスの中でも多様なセッション収録方式を取っていることにも、注目いただければと思います。

セッションB - BtoB事業を急成長させる、これからの顧客接点の作り方

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セッションBでは、モデレーターにOne Capital株式会社の浅田 慎二さん、パネリストにSmartHR の岡本 剛典さん、株式会社ユーザベース の酒居 潤平さん、株式会社ビズリーチの茂野 明彦さんをお招きし、「BtoB事業を急成長させる、これからの顧客接点の作り方」をテーマにお話いただきました。

B2B事業の最前線で活躍されてらっしゃる皆様に対して、リードジェネレーションのセミナーや、ブランディングのカンファレンスや、カスタマーサクセスのユーザ会まで、顧客接点の作り方がいかにオンラインシフトしたかをテーマに議論していただきました。

組織図の形やマーケティング施策の概念図など、非常に有益な情報が詰まったスライドを元にお話いただき、私自身とても勉強になりました。モデレーターの浅田さんは当日誕生日だったので、事前の打ち合わせ室でぷちお祝いをしておりました笑 (改めて浅田さんおめでとうございます!)

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セッション前の控室にて

セッションC - 国内トップクラスのイベント運営責任者が語る、成功するオンラインシフトの理論と実践

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最後のセッションCでは、「国内トップクラスのイベント運営責任者達が語る、成功するオンラインシフトの理論と実践」というテーマを軸に、スマートキャンプ株式会社 の髙橋 洸平さん、Sansan株式会社 の松尾 佳亮 さん、ビジョナル・インキュベーション株式会社 の森 亜希 さんにお越しいただき、イベント開催の裏側に関して赤裸々にお話いただくセッションをお送りしました。

毎年数多くのイベントやセミナーを開催されてらっしゃるお三方に、準備期間や体制に関して、集客のコツや気になる予算感など、掘り下げてご質問させていただきました。

セミナーやイベントを今後開催する、または開催しているけど集客や準備をもっと効率よくしたい、という方に是非ともおすすめのセッションとなっております。

自分たちで開催したからこそ再認識できたイベントマーケティングの可能性

1.5ヶ月の準備期間で、スモールチームで挑んだカンファレンスの開催を経て、弊社内で現在「いかに今回のカンファレンス運営を型化し、自動化できるか。そしてそれをEventHubというプロダクトに落とし込めるか」を軸に社内での振り返りと議論を重ねています。

カンファレンスを開催してみて確信したことが3つあります。

1つは、我々の様な小規模スタートアップでも大規模カンファレンスが開催可能、ということ。

2つ目に、努力次第では、準備を更に効率化し、効果を可視化することも可能である、ということ。

最後に、今回のカンファレンスのようなイベントは、より多くの人々に自社の存在を知っていただく素晴らしい機会になりえる、ということ。

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カンファレンスのオープニングでもお話しましたが、EventHubが目指すのは、誰でも簡単にイベントマーケティングの集客からデータ活用までを、一気通貫して成果を可視化できるイベントプラットフォームです。

EventHubは、体力がない小規模の会社でも不安なくイベントを実施できる手助けができ、各社のビジネスの機会を引き出し可能性を最大化するプロダクトとして、まだまだ進化が出来ると確信しています。

KeynoteとセッションBでも言及されていましたが、オンラインにせざるを得ない時代から、ワクチンの接種により、オンラインとオフラインという2つの選択肢を得て、効果や目的に応じて自由自在に設計・選択ができる時代に突入しようとしていると思います。

まだまだ発展途上のプロダクトではありますが、ハイブリッド化する世界も見据えてサービスを更に改善予定です。今回のカンファレンスのみならず、今後もイベント開催の当事者として発信していきたいと思います。

カンファレンスのアーカイブ動画と、 準備裏話セミナーのご紹介

「アーカイブ動画、ないんですか?」

・・・と多くの方々からお問い合わせいただいておりました。この度、アーカイブ動画を公開しました!

アーカイブ動画視聴は👇から

豪華パネリストたちによる本当に素晴らしいセッションばっかりでしたので、ぜひともこの機会にご視聴いただければ幸いです。

また、8月18日(水)に、今回のカンファレンス開催の裏側に関して赤裸々に担当者と私で話すセミナーを開催します!

セミナーのご登録は👇から

題名はズバリ、「準備1ヶ月半、集客1500名。初カンファレンス開催・運営の裏話 – FUTURE OF EVENTS 2021運営チームが語る –」です笑 

ぜひともご参加いただけますと幸いです。

長くなりましたが、改めて今回カンファレンスにご参加いただいた皆様、そしてご登壇いただいた皆様、マーケティングスポンサーのMarkezineさん、そして運営・動画配信をご協力いただいたAlphaboatさん、ありがとうございました。

そして、短期間の準備にも限らず目標に向かって邁進してくれたマーケティングチーム、LPやバナーデザインを作成してくれたデザインチーム、当日Slackで盛り上げてくれたメンバーの皆笑、ありがとう!

そして、今回に懲りず、次回の開催も準備しようと黙々と考え始めております。次回開催は冬ごろを予定しています。

最後に:弊社のプロダクト造りの要になる、「イベントマーケティング担当」を募集しています!

最後に、一つだけシェアさせてください。

今回を機に、弊社ではマーケティングチーム内のイベントマーケティングチームを強化しようと思っており、今回のようなカンファレンスやウェビナー、他社への出展も含め、イベントマーケティングの担当として、リードジェネレーションやブランディングをご担当いただくメンバーを募集しています。

そして何より、弊社のプロダクトを使いながらの開催になるため、マーケティングを担当するだけでなくプロダクトの改善点を洗い出し、プロダクトマネージャーやデザイナー、開発と共にプロダクトのDOGFOODINGをしながら事業作りを一緒にしていただく方を探しています。

・イベント・セミナー開催に興味がある
・オンラインイベントやハイブリッドイベントのあり方に興味がある
・スタートアップで、プロダクトを創る最前線に立ちたい

そんな方はぜひともTwitterでのDM、または👇からのご応募をお待ちしております!






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