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授業の作り方

モザンビークは今、冬です。
最近はとっても寒い日が続いています。
しかし体調は頭痛を除いて絶好調。
やっぱり暑いより寒いが身体に合う。

そんなわけで今更ですが、私の本業である授業の作り方を紹介します。
私の授業のモットーは、できるだけ話さないこと。
テーマはVamos pensar juntos!(一緒に考えよう!)です。

とはいえ、毎度なんかいい感じになることばかりではない。
今回は実数の概念についての授業を作る過程をそのまま紹介。

まず、年間指導計画で、授業の内容と目標を確認します。
もちろんこの表を見て全部理解できるほどの専門用語のポルトガル語が分かるわけないので、Google翻訳に助けてもらいます。
さらに辞書でも確認します。

州ごとにこのような年間指導計画的なものがあります
今回はこの赤い印をつけたところ。Números reais 実数についてです。

次に、教科書の対象のページを探します。
今年の8年生から指導計画がガッツリ変わって教科書の学年の内容が合っていないので、8年生に教えますが、今回の内容は9年生の教科書を見ます。

2冊持ち!他の教科書に頼ることも。
16ページにあるそうです

開いてみるとこんな感じ。
ざっと見て大体理解はできますが、やはり用語系はしっかり抑えないといけないので、もちろんGoogle先生に頼ります。

日本でいうところの参考書のような教科書
Googleレンズがある時代で良かったとつくづく思います。

こんな感じで翻訳してくれますが、専門用語はやっぱり厳しくて、結局辞書頼み。

こうやって辞書が"数学"って書いてくれるのがどれだけありがたいか。

とりあえず概要が掴めたら、授業の流れを構成します。授業作る前に、ほぼどう進めるかは日々考えているのでここで最終的に決めて形にします。

頭の中のメモなのでいつもよりは綺麗めに書きましたが、もっと汚いです笑
TPC(trabalho para casa)は宿題です

ここでやっと板書計画を書き始めます。
使うのは方眼ノート。教員時代もそうでしたが、今はA4ノートを横に使って、黒板にそのまま書けるように書いています。

まずは、Tema(内容)とObjectivo(目標)を決めてスタート。ここがうまく決まらないときが一番つらい。
以前使った数のカードを掘り返して再利用。
復習も兼ねて、さらに新しいカードも増やす。

こうして出来上がった計画がこれ、じゃじゃーん!!!

上2/3が板書で、下の部分は私のセリフです。
構成したのに板書に悩んで、修正テープだらけなのはお許しください。

あれこれ考えて、あ、やっぱりこうしようとかなんとかかんとかやってると2時間過ぎます。
日本語だったら調べる手間はないのですが、とにかく全てにおいて調べて調べて調べて、、、
ある生徒が授業後に私にボソッと言いました。

Professora é inteligente. (先生は頭がいい)

なんで?って聞くと、
だってこれ全部覚えてるんでしょ?
って黒板を指して言います。
たしかに覚えてるけど、まあ仕事だからな笑
生徒には、スポーツができたり料理ができて忘れないのと同じだし、私は物理を全部忘れたぞって話した。
冷静に今考えると、数学の知識どうこうより、この授業の準備して覚えていく方が大変だと思う。
授業の準備がもはやポルトガル語の勉強レベル。
まあ、仕事だからな笑

協力隊員にはCP(カウンターパート)と呼ばれる一緒に仕事したり、何かしら助けてくれるバディがつくことがほとんどなのですが、私は結局のところ誰か一人を選ばなかったので、CPはいません。
なので、同じ学年の先生とは内容や進度を合わせていますが、さすがに毎時間毎時間プランを確認してもらってはいません。
私が書く、話すポルトガル語は生徒がその場で直してくれます笑
ただ新規の数学用語だけは慎重に気をつけて扱っています。生徒も知らないのでね。

以上、私の授業作りいわゆる教材研究でした。
来週はテストして、その次の授業でまさにこの授業をします。

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