終戦の日ー敗戦の日、九連敗の日に考えた。それでもやっぱり野球は素晴らしいのだと。

110試合目 2019 8/ 15 F×M 0対6 東京ドーム

2019 8月15日 なす術もなく、千葉ロッテマリーンズに0対6で敗れる。3カード連続負けの9連敗。

7月、大きく勝ち越したファイターズは、首位ホークスに0.5ゲーム差に迫り、優勝を目指し戦っていた。8月に入ってツキが変わったら嫌だなあと案じていたら…1日に負けてから、15日になるまで、ファイターズは、わずかに1勝しかしていない。

勝つって一体どんな感じだったっけ?

負けが込んでくると負けに慣れてしまう。だんだん鈍くなって、ショックを和らげようとする。ぼんやりしちゃうんだよね。なんで応援してるのかも、よくわからなくなる。

楽しいから?ファイターズが大好きだから?

わたしの場合は、もう生活習慣とでも言うしかない。ファイターズを愛するのは、日常の習慣。生活の一部。自分の一部。

でもなんかそう言ってしまうと、違う感じもする。良い機会だから、少し真面目に考えてみる。

8月15日は、太平洋戦争が終わった日。日本が敗戦国になった日だ。

戦争中は、野球はできなくなっていった。敵性スポーツだし。アウトやセーフといった英語の用語も漢字の当て字にされていた。

参考までにリンクを拾ってみました。色々工夫されてますね。

アメリカから輸入されたスポーツ「ベースボール」から日本独自に発展を遂げていった「野球」は、この戦時体制を経たことで、おそらく様相を変えたのだと思う。

旧制大学時代に野球に出会い、野球を編愛し、現在に至る野球用語を翻訳創造したとされ、俳句にも詠んだ正岡子規の時代には、野球というスポーツは、のびのびと体を動かし、仲間と戯れる自由の証のようなものだったのではないだろうか。

しかし戦時下を経て、戦後に復活する時、野球は、多くの庶民の娯楽になるとともに、他のスポーツと同じくー体育の軍隊式スパルタのまま施されていくことになる。(いわく「野球道」という言葉は、戦時中に「武士道に沿う」ために考えつけられたものらしいです。)

坊主頭に、暴力を伴う指導ー殴って育てるのは陸海軍共通ー集団の規律、連帯責任ー水を飲むな!(兵隊さんも言われてました)監督が生徒を、上級生が下級生を問答無用で支配する階級制。全部軍隊だね。

帝国軍隊は、無くなったことになっても、軍国主義の時代に施されていた教育や習慣は、戦後生まれのわたしたちの生活に、根付いてもいたんだなあ…と思い起こされる。

こう改めて考えてみると、わたしが嫌いだった体育会系の部活って、みんなこれだった。野球界の風潮も同じく。

あ、わかってきたぞ。

北海道にやってきたファイターズを特別に好きになったのは、ファイターズが、それまで見知ってきたプロ野球とは、違う野球をやっていたからだ。

監督はトレイ・ヒルマン アメリカ人。メジャー式のベースボールと日本式の野球を融合させ、リーグ連覇、日本一達成。結果は、もちろんだが、彼がチームに残しした最大の功績は、指導者と選手の関係を、上下服従から対等な人間関係へと変革したことだ。

ヒルマンの時代を、残念ながら2007年しか知らないけれど、彼は、それまでの日本の監督のように、強権的な偉そうな態度を取ることは一度もなかった。言葉の壁はあっても、選手との対話を重視し、意見も取り入れる。失敗を叱責しない。懲罰的な態度を取らない。怠惰には厳しいが、常に選手を励まし続ける。

エンジョイベースボール。楽しんでやれよ!

野球を楽しいと思うことは「野球道」では許されていない。今でも少なくないプロ野球選手、元選手、解説者も「野球を楽しいと思ったことはない」と述べるし、苦しいことを乗り越えて、真の実力がつき本当の力を発揮できることになっている。

確かに楽しいことばかりではないだろうし、どんなことでも苦労はあるし、きつい練習もこなせなければ一流のアスリートにはなれないだろう。でも、それにしたってなんで苦行でなければならないのか? どうして楽しかったらダメなのか?

ていうか、本当に何にも楽しくも面白くもなくて、人生をかけて野球なんかできるの? 木のぼっこでボールを叩き、走り回って、点を取り合うことが?

「楽しんでやろうぜ!」

誰も異論を挟む者はいない。メジャー帰りの新庄剛志が、もたらした「エンタテインメントとしてのプロ野球」は、北海道日本ハムファイターズから始まっている。

遠い明治の時代、正岡子規は、なんでそんなに野球にのめり込んだのか。物珍しかったから?アメリカに負けたくなかったから? いいや、違うと思う。きっとすごく楽しかったからだよ。野球をすることも見ることも。とっても面白かったからに決まってる。そうでなくて、人は、頼まれもしない、お金にもならない物事に夢中になることなど、ありはしないのだから。

北海道に住んでいるわたしたちに、プロ野球という楽しみを与えてくれたファイターズ。短期間で人気が爆発した最大の要因は、新庄剛志が率先して表現した「チームそのものが楽しそう」だったからだと、わたしは断言してみたい。

野球ってこんなに楽しいんだな。楽しんでいいんだな。面白いんだな、こんな風に面白がっていいんだな。北海道の新しいファンは、そこにこそ集い、力を得たチームはどんどん強くなり、優勝を重ね、ファンは、自らまたその楽しさを周囲に伝播させていった。

しかしながら、同時に人間は、飽きる動物である。北海道移転以来16年。感覚的にだが、ファイターズ人気には、陰りが見える。(どうですか、みなさん?)

栗山監督になって8年目。北広島への移転はもちろんのこと、チームが転機を迎えているのは明らかだ。それはまた、わたしたちファンも同じこと。

わたしたちに楽しみを与え、愛することの喜びを与え続けてくれた、ファイターズ。連敗のどん底にある、チームに。何ができるのか。

何もできないけれど。

声に出して言いたい。

それでも野球は、素晴らしいよ。

エンジョイ ベースボール!

楽しんでやろうぜ! わたしたちのファイターズ。

原点に戻ろうよ。


ファイターズ 52勝54敗4分け 単独5位 明日から15連勝するぞ!!



















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ありがとうございます😊
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小野山理絵 元マンガ評論家 1996年「ガロマンガ評論新人賞 佳作」北海道日本ハムファイターズのファン マンガ、映画、本のことなど書きます。今の仕事は宅配弁当ワーカーズコレクティブで調理担当。今年も「2020、歴史に残るファイターズの120試合全部書く!」イベント開催中😀

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