私が独立して中小企業を支援しようと思ったわけ
長い会社員生活に終止符を打ち、中小企業を支援しようと独立をして間もなく1年になります。いったんこの時点で、原点を振り返りつつ、実際に手掛けながら方向性を見出しつつある、中小企業への『伴走支援型コンサルティング』のあり方を、書くことにしました。今回は、独立に至るまでの話。
会社に残るか、独立するか
2021年6月に、開業届を出しました。
1年半前、私は会社員を続けるか、独立をするか相当迷っていました。
私には、(65歳まで雇用が保証されている)夫がおり、二人の息子はすでに独立し、経済的な切羽詰まった事情があるわけではありませんでした。
この先の人生何年生きられるかどうか、生涯現役でいたいかどうかは別にし、少なくとも、社会にも貢献せず、自己実現もしない人生は送りたくないという強い意思はもっていました。
会社員であり続けることは、
安定的な収入が確保できる
組織の中で仕事や人と関わり、様々な経験と学びが得られる
など、間違いなく大きな利点がありましたが、
時間の束縛など窮屈に感じることはたくさんありました。
だからといって、自分に何ができるのだろうか・・・
誰に対してどのようなベネフィットを届けることができ、どう事業が成り立つのか、、、
職歴上、事業計画のノウハウはもっているだけに不安が頭をよぎりました。
いや、不安の方がはるかに優っていたのかもしれません。
そうか 行動するしかないんだ
その時既に、私はコーチ資格を有し、私自身もベテランコーチのコーチングを継続的に受けていました。
『独立するか否かのテーマ』で3か月間 、さらに複数のコーチングを受けました。
自分の強みを棚卸し、中小企業への支援ができるかもという仮説を持つことはできましたが、不安はそのまま。
このテーマでコーチングを受け始めて、1カ月半くらい経ったころ、
コーチから、
「あなたの覚悟はどうですか?」
「一歩踏み出すには、行動が必要ですが、あなたはどうしたいですか?」
と問われ始めました。
「そうか、まずは、行動するしかないのか・・・・・」
意を決し、知り合いの税理士や経営者に直接話を聴きに行きました。
そして、ある中小企業の社長の話を聴いて、覚悟が決まります。
「ニーズはある。私が提供できる価値(=ベネフィット)はありそうだ。」と。
私がこの時感じた大事なこと
「不安は永遠になくならない。行動することによってしか、不安は解消しない。」
「コーチは、私が私に向き合い、勇気を与え、背中を押してくれる存在。」
中小企業の現状を知った
中小企業の社長の話を聴いて覚悟が決まった過程についてもう少し詳しくお話します。
その時、伺った話は、
・間接部門が手薄で、システムがばらばらで極めて無駄が多い。手作業もかなりあり、しかもオペレーションが属人的になっている。
・計数管理が十分でないため、数字が見える化されていない。目標による管理もできないし、有効な打ち手もできていない。
・人材に対する投資をおこなってきていない。
・社長が日々のオペレーションや営業に時間を費やし、最も大事な”経営”に時間を割けていない。
などなど
こんな大変な経営課題を抱え、孤軍奮闘しているが、相談相手もいない、一緒に課題解決もしてくれるパートナーもいない、そんな中小企業の経営者の現状を知ったのです。
中小企業といえども、日本には360万社もあります。数人の規模もあれば、中堅といわれる数百人の企業もある。それでも、たまたま私が伺った現状は、経営資源の乏しい多くの中小企業に当てはまるであろうことは、容易に想像がつきました。
提供できそうな価値(ベネフィット)が見えてきた
ここで、私の職歴を簡単にお伝えします。
・大手総合電機メーカーに、女子総合職2期生として新卒入社
・新卒3年目で、ITベンチャーの経営者に誘われ転職。
一貫して、社長直下で、経営企画、人事企画を担う。
経営企画では、事業計画の策定や独自の管理会計の仕組みを企画構築・運用。人事企画でも、独自の人事制度を企画構築・運用。採用や教育も行う。
息子2人の 子育てをしながら、管理職、取締役まで経験。
・その後、1社経た転職先で部下との関係構築に悩みコーチングを習得。
社内コーチとして、配下の育成、目標による管理にコーチングを活かす。
長年培った、中小企業での計数管理、仕組み化、人事企画のノウハウと経営経験がそのまま活かせると直感しました。
そして身につけたコーチング力により、経営者が本気で話せるパートナーになれる。
単に解決策を示すだけでなく、経営者の想いや理想の姿を軸に、ブレないソリューションを提案し、導入、運用まできめ細かくサポートできるコンサルタントになれる。
これが私が提供できそうな価値(=ベネフィット)かもしれないと覚悟が決まったのです。
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