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真っ白な年賀はがき

久々に買いました。
無地の年賀はがき。

ここ数年、「スマホで年賀状」というアプリを使って年賀状を作成し、11月中には手配を済ませていました。

ですが、今回はなぜだかまったく気が乗らず。
年賀状を出すこと自体、気乗りしないのです。

その、気乗りしなさの正体を暴いてみると、恥ずかしいけれど、寂しかったんです、2021年。

コロナ禍、妊娠、産休、切迫早産で入院、帝王切開で出産。
家族以外の人との関わりが急速に薄れました。

遠慮せず遊びに来てほしい、時々でいいから、SNSでいいから、絡んでほしい、私のこと、たまには思い出してほしい。

けれど、「かまってちゃんなの?育児に専念しろよ、暇なのかよ」なんて思われるのは嫌だし、人の邪魔にもなりたくない。

ただでさえディスタンスを意識すべき時世。
どこからアウトで、どこまで大丈夫かを、考えるのが面倒になってきて、自分から人にアプローチすることを諦めがちになりました。

そうこうしているうちに、私の中の寂しん坊がすっかり臍を曲げ、イジけ虫に。

11月になっても12月になっても、年賀状の準備をする気が起きなかったのは、「私から出さなかったら、もしや、一枚も来ないんじゃね?」「私、世の中から忘れられてるんじゃね?」というイジけ虫の被害妄想のせいでした。

…ということを、つい先程、自覚できました。
ダサい…恥ずかしい……
よくわからなかったんです、自分でも。
と言うより、認めたくなかったのかな、気乗りしなさの正体。

さて、それで、表題と冒頭の話に戻ります。
今日になって、ありがたいことに、私にも年賀状が届きました。
結局一枚も出していなかった私でも、忘れられはしなかったのです。

嬉しい!可及的速やかに出そう!
しかも、どうにかして、楽しく描きたい。
感謝の気持ちを込めたい。
スマホで年賀状アプリで量産するよりも、久々にオール手書きなんてどうだ。

いや待て、ただでさえ息子ふたりのお世話でてんやわんやしているのに、自ら手間を増やす気か?
3歳長男が黙ってないぞ。
机に向かって黙々と作業、していられるわけがないぞ。

いやいや、待て待て。
だったら。だからこそ。

長男と一緒に、描いちゃったら、いいんじゃないの!?

次男の出産のために入院していた10日間、夫とふたりで留守番していた長男は、私が描いたイラストに色を塗って、毎日ビデオ通話で見せてくれるというコミュニケーションをとっていました。

最近もよく、「ふみきり!かあちゃんかく!」「かあちゃん!こまち(新幹線)かく!」などとリクエストされ、黒いペンで描いたものに、長男が色を塗る遊びをしています。

塗っている間は静かですし、次男の授乳の合間に少しずつ、やってみようかな。

近所のコンビニで、インクジェット用ですらない、無地の年賀はがきを買ってきました。
こんなにツルツルした真っ白の紙にどう描いても良いだなんて。
しかもそれを人に送るだなんて。
自由すぎて、少し緊張してしまいます。

そんなときは勢いが大事です。
下書きしません。
レイアウト決めません。
いきなり油性ペンです。えいやー!

「かあちゃんなにかいてる?」

きたきた!

「ここ、黄色でぬりぬりできる?」

はがきの向きをくるくる変えながら、元気にガシガシ塗っていく息子。

「ありがと。じゃあ、これ、かあちゃん、トラさんにしてもいい?」

「いいよ。…トラさん?」

「うん。ティガーみたいにしてもいい?」

「いいよ。」

なにこの、夢みたいに楽しい年賀状書き。
大人になってから書いてきた(というより半分以上外注してきた)年賀状で一番楽しい。

イジけていた私、
寂しかった2021年、さらばだ。
今だからできる楽しいことを、探しながら生きていく、お得な2022年にするんだ。

noteも、そんなふうに、楽しんでいきたいなと思います。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

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