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Because of You

長野のお寺で録音された、"Temple Recordings" ニューアルバムレコーディングライブ配信を記念して、今週は毎日、アルバムの収録曲にちなんだ物語を綴っていきます。

配信は12/6まで、チケット発売中→ https://eplus.jp/riefu-st/

『あなたのおかげ』

そんな歌詞で始まる歌なら、支えてくれる人々を想像するはず。しかしこの曲は真逆で、『あなた』とは、今まで経験してきた挫折や失敗、言われてきた批判的な意見のこと。

今までの人生を振り返ると、挫折や失敗をした直後に、飛躍的に成長してきた。

小学生の頃、アメリカに3年間住んでいたが、帰国した翌年にまたアメリカを訪れてみると、ほとんど英語を忘れていたのだ。そのことにショックを受けてからというもの、独学で英語を猛勉強し、それが今の仕事に繋がっている。

中学生の頃は走るのが遅いのがコンプレックスで、いつもクラスのビリ付近という屈辱を味わっていた。そこで陸上部に入り、翌年には、クラスの真ん中より少し速い方にまでレベルアップできた。運動神経に恵まれている他の陸上部員達にしてみれば何の達成でもないが、自分にとっては大きな快挙だった。

高校生の頃は海外の美大を目指して、提出するポートフォリオ作品を描く日々だった。しかしデッサン技術などを重視する日本の美大予備校に行ってみると、自分より絵が上手い人は山ほどいる。ポートフォリオだって、美大の試験官以外は誰に見せるわけでもない。自分は何のために絵を描いているんだろう、と悩んでいた時期に、ふと息抜きで弟のギターを借りて曲を作ってみた。それがきっかけでシンガーソングライターという道が開けたのだ。

歌手としてデビューしてからも、批判的なことを言われることはあった。「君みたいな人はたくさんいる」「あなたぐらいの知名度では何の影響も与えられない」「メジャーレーベルから独立したら活動できなくなる」…それらの言葉が原動力となり、やる気に火が付いて、新たなことへの挑戦のきっかけになった。そこから、自分でも予想できなかった新たな境地に進むことができた。

逆境は追い風になる。

前に進んで行けるのは、『あなた』のおかげ。

I march on Because of you.

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