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持っていなくて、欲しい素質

『転職の思考法』の北野さんの最新作、『これからの生き方。』を読んだ。『転職の思考法』はタイトル通り「転職」がテーマ。今作はどのようにキャリアを重ねていくか、個人の特性を働き方にどう活かしていくか? を描いた一冊。

前半は出版社とパティスリーを舞台にした「働く人たち」の漫画。働き方についていろんな思考の人が出てくるので、自分はどの人に近いだろうかと考えながら読んだ。

後半は前半の解説と、漫画の主人公への架空のインタビュー。インタビューの中で、どの人の言葉が刺さったかを書く。

昔、ショコラティエを取材していたときがあったんですが、職人さんたちって、同じ感覚なんですよね。これが好き、これが嫌い。これは美味しい、これは美味しくない、というすごくシンプルな感覚。ややこしくてネガティブな人より、そういうわかりやすく明るい人が私は好きなんです(編集者・小林希)

わかりやすく明るい人が好き、というのに共感。なぜかというと、どちらかというと自分がネガティブな人間だから。ぼんやりしているとすぐネガティブなほうに思考が向いてしまう。だから、明るい人、意見がはっきりしている人、かつそれを優しく伝えられる人に魅力を感じる。

特に同性の先輩で尊敬している人はだいたいこんなタイプの方。自分が持っていない素質だから、こんなふうになりたい!と思うんだろうな。

伸びるシェフってのは、いくつかの条件があるんですね。その一つは、やっぱり本質的にケチってことかな。ケチっていうと語弊があるかもしれないけど、ちゃんとお金を稼ぐことに執着がないといけない。売れるショコラを作るのは才能の側面もあるけれど、利益を出すことは“技術”です。ですから、学ぶことができる。ケチで野心が強いと、日銭を稼ぐこともできるけど、そのお金を使って、長い目でみて大きくかけることもできますから(シェフ・土屋紀男)

お金を稼ぐ、利益を出す、ということにこれまで執着してこなかった。それよりいいものを「作る」ほうが好きだった。なぜか。利益を出すことを考えると「いいものを作る」ことが損なわれるんじゃないか? という気持ちがあった。いいものを作れば、売れるだろう、と。けど現実はそうじゃない。

いいものを作って、かつ利益を出すにはどうすればいいのか? だから、「利益を出すことは技術」にピンときた。技術だから、学ぶことができる、ということにも。何かを学ぶことは好きなほうなので、学べるならちゃんと身につけたいよなぁ、と。

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こう書いてみたら、「自分が持っていなくて、欲しい素質」に目がいったことがわかる。他にも気になった言葉があったのでまた明日続きを書こう。

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