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人生に映画は欠かせない

わたしにとって最も身近なエンターテインメント、映画。
洋画を中心にジャンル、年代を問わず観ます。

とはいえ、映画鑑賞を趣味として挙げるようになったのはここ5年程。

「映画を観なさい。」と、ことあるごとに母親に言われてきましたが一切無視していました。そうは言われても、必要性を感じなかったから。恥ずかしながら映画館には10年以上足を踏み入れていなかった……。

ではなぜ観るようになったかといえば
悔しい思いをしたから。
これに尽きます。

当時通っていたシナリオスクールでシナリオを学んでおきながら、好きな作品が答えられなかった!当然です、何も観ていないんだもの。シナリオを学んでいたのも「書きたかった」だけの理由。

好きな映画がすらすら出てくる人が、かっこよくて羨ましい。

きっかけなんてそんなもの。
自分ごとになってようやくスイッチが入り、それが行動につながる。
「あなたのため」と身近な人のアドバイスなんて、右から左です。

まずは先生おススメの『ゴッドファーザー』をDVDで鑑賞。一気にのめりこみました。名優たちの迫真の演技、音楽、映像。観客を惹きつけて離さない脚本。

映画のない人生なんて、随分損して生きてきたと悟りました。
Amazonプライムもいいけど、劇場はやっぱりいい。ここ数ヶ月でその思いは一層強くなりました。

この連休中はメキシコの映画『グッド・ワイフ』を観に映画館へ。
1982年にメキシコを襲った経済危機。裕福な夫の「妻」は、生き残りをかけ必死です。アッパークラスが身に纏う華麗なファッション、調度品、ライフスタイルも見もの。

当然のように繰り広げられるマウンティング劇。経済を男に託した女の脆さ、はかなさ。それが女の生きる道であった悲劇。

これは完全に過去のお話しなのか。
女性監督アレハンドラ・マルケス・アベヤは警鐘を鳴らしているように思えてなりません。

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"80年代のメキシコ"と聞いてもピンとこなかったわたし。だけど、それが『ROMA/ローマ』(Netflixオリジナルのヒューマンドラマにしてアカデミー賞外国語映画賞ほか3冠に輝いた)の10年後、とくれば点と点が結び付いて線になります。鑑賞前に目を通したパンフレットで偶然知る。

あの世界の10年後を、今観ているのだな。

ストックを増やし、ことあるごとに引き出す。
それは誰にも奪われることのない何にも代えがたい財産です。

映画を観るようになってこんな小さな喜びが、快感。

点と点が線になったとき
オマージュに気付けたとき
監督の世界観を拾うことができたとき
新たな視点を与えられたとき
そんなとき、ついつい興奮しちゃう。

もちろん感情移入して、ときめいたり、傷ついたり。それもまた醍醐味です。

劇場が再開された今、見たい映画をリストアップして、スケジュールを組む時間もまた楽しい。

たった5年程の趣味。"偏食"で、鑑賞した作品は多くありません。だけどマイペースに、惹きつけられる映画をこれからも見続けます。

生きている限り、なるべく映画館に足を運んで。


恵比寿ガーデンシネマで「フェデリコ・フェリーニ映画祭」が始まるらしいですよー!『道』は胸がつまるほど苦しくなるけど、忘れられない作品。『甘い生活』が観たい。


それにしても、恵比寿三越の閉店は、コロナ禍に転がり込んできた悲しいニュースの一つ。バーゲンの時期でもゆったり買い物できるから好きなんだよなあ。それが閉店の理由なんだろうけど……。

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