父からの突然のお知らせ
季節は春、4月。
当時は私は小学校6年生、弟は小学校4年生。
父と母と弟と4人で夕食を食べていた時のことだった。
父と母は物静かな人達で、食事中は正直会話は弾まない。
沈黙の中父が口を開いた。
「Rico(仮名)、Shin(仮名)、皆でイギリスに引っ越すよ。」
「え??」
もちろん、弟と私は目が点になりながら同じ言葉を発した。
父は、私達が理解しやすいような言葉で説明をしてくれた。
「お父さんの仕事の関係で、イギリスに行かないといけないんだ。
だから、皆で行くことになるよ。」
私と弟は、もちろん海外なんて行ったことがなく、
一瞬頭に浮かんだのは、New York Cityのような大都会な景色。
すぐに私の心臓はドキドキして、とても興奮した。
「え、そうなん?え?ほんま??」(顔は半分にやけていたと思う)
やったー!!外国に行ける!!しかも、住めるんだ!!!
その時には全く想像もしない辛い体験が待ち受けているとも知らず、
呑気に興奮していた。
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