見出し画像

「ベストエフォート」型で行きたい。

 なんでもビジネスには「ギャランティ型」と言っていつも満足行く結果を消費者にお約束するビジネスのスタイルと「ベストエフォート」と言って「これを目標に頑張りますが、駄目だったらその時はすいません」と言う2つのスタイルがあるらしい。例えば車ならトヨタは「ギャランティ型」でとにかく事故が起きないように沢山の試作品を作って完成度の高いものを世に送り出すのに対し、テスラ・モーターズは「ベストエフォート型」で自動運転車も「エラーも起きると思うのでいざとなったら人が運転してね」と言う作りになっているのだとか。もっとわかりやすい例だと「ホエール・ウォッチングの船」とかはきっとたとえクジラに遭遇できなくても返金はしてくれないはずなので、こちらは「ベストエフォート型」に分類されるのではないかと思う。

 確かに伝統のある大きな企業はギャランティ型で良いのかもしれない。江戸時代から続く和菓子の老舗がいきなり攻めて「納豆入りの大福」とか、そういうエッヂの効いた商品を出す必要はあまり無く(いやまあ、出してみても良いんですけど)、それよりは新興の小さな和菓子屋さんが「ピザ味の大福」とか革新的なアイデアで下剋上を目指すほうが遥かに理にかなっているように思える。

 そういう僕はずっと今までの人生「ベストエフォート型」で生きてきたように思う。CMナレーションだって最初にお話を頂いた時に「いや、そんな事やったこと無いんで」とお断りしていたら、永遠に仕事として成立しなかった。最初のお醤油のCM、今でも覚えているのだがいかにも「もうナレーション仕事10回目です」ぐらいの雰囲気で臨ませて頂いた。今後も僕は死ぬまでずっとベストエフォート型で生きて行きたいな、なんて思っているんである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?