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昔の話が背中を押してくれる

こんばんは。
YUKINOです。

いかがお過ごしでしょうか?
朝晩の寒暖差が激しくなってきました。
布団とお友達になりそうです。

今回はこちら。
昔話をしようと思います。
それではどうぞ。


10年前の9月のある日曜日
亀裂の入る前の三姉妹は祖父母の家に泊まっていた
ゆったりとした朝だった

朝方ばぁばが部屋に来て私にコソコソ
─じぃじがトイレで寝たから病院に行ってくる

その時私はまだ意味が分からなかった

それからしばらくしてバタバタと父と母がやってきた
──病院に行くよ
言われるがままに慌てて車に乗って病院に向かった
朝方の日曜日の道は空いていた

病院に着くと親戚もいてみんながいつもとは違う表情
ひんやりとした空気感が流れていた
ただ事では無いということが子供にも伝わった

ようやく意味がわかった


じいじは怖くて優しい人だ
ちょっぴり亭主関白的な感じもする
食事のマナーに厳しくて
一緒に食べる時は少しだけピリッとした緊張が走る
おしゃべりではないけどいつも遊んでくれた
電車で遠くにも連れて行ってくれた
近くの池に散歩にもよく行った
犬を見かけるとわしゃわしゃと犬を可愛がって
怖くないよと犬が苦手な私に教えてくれた
私たちにワクワクや楽しさをくれた


度々病院に行く生活が始まった
病室のじぃじは知らない姿になっていて
会うのが怖くて胸がズキズキした
声をかけて頭のマッサージや体をさする
みんながじぃじが目を覚ますことを願っていた
覚ますと信じていた

10年前の今日
寝てしまった日から1度も目を覚まさずに
じぃじは旅立ってしまった

ふんわり微笑んでいるのにヒヤッと冷たい体
小さくなってしまったじぃじ

意味がわからなかった

整理がつかなくて涙も出なかった
強がっていたのかもしれない
受け入れたくなかったのかもしれない
火葬する直前に涙がぽたぽた溢れてきた
止めようとと思っても止まらない
自分では涙の制御ができなくなっていた
もっと遊んで欲しかった話したかった
元気でいて欲しかった
ありがとうってちゃんと伝えられなかった…
色んな思いが遠慮なしに溢れてくる

ようやく意味がわかった


私にとって今日は特別
いつも見守ってくれて応援してくれてありがとう
立ち止まると冬の気配を感じる音と香り
じぃじが空で見守ってくれている
そう思うと背中を押される気がする
世の中に負けていられない!

人ははいつかこの世を去る
それでも心の中で生き続けるのだと思う

心は強い
見えないものを想像できる力があるから
悲しさをバネに生きられる力があるから


最後まで読んでくださりありがとうございました。

生きることは奇跡だと思います。

生きていると色んなことが起きます。
予期せぬことに気持ちが追いつかないことも。

温かい紅茶で一息ついてみませんか?
深呼吸するとすこーし楽になる気がします。
今週もゆるーく。


そして今週の金曜日11月11日は…

MONOKOTOYAがついにオープンします!
良かったらこちらにもいらしてください。

それではまた。

YUKINO

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