ニュースの映像が50年前の写真と重なる
世界のあちこちで起きている戦争。ニュースで伝えられる映像が一枚の写真とだぶって見えます。50年以上前に撮影された写真です。
戦後生まれの私が最初に戦争を身近に感じたのはベトナム戦争でした。10代だった私は戦争への恐怖を強く感じました。自分もいつ戦争に巻き込まれるかわからないと思いました。伝えられる報告は悲惨でした。その中で私の目を釘付けにした写真があります。1972年に撮影された「戦争の恐怖」と題された写真です。ナパーム弾の攻撃を受けて逃げ惑う子どもたちの姿が映し出されており、中央には両手を広げ泣きながら走る全裸の少女が写っています。少女はその後どうなったのだろうとずっと思っていました。
その少女が戦火の中を奇跡的に生き延び、苦難の人生を歩んだことを伝えるNHKの番組を数年前に見ました。番組では写真を撮ったカメラマンの勇気ある行動と苦悩にも触れ、1枚の写真によってアメリカ政府が隠し続けてきたウソが暴かれ、戦争終結につながった事実を明らかにしていました。ドキュメンタリーの秀作だと思います。その番組を見て私の中でベトナム戦争の記憶が蘇りました。
CNNでも少女のことを伝える報道がありました↓
今も世界のあちこちで戦争が起きています。連日伝えられる映像がその写真の光景とだぶって見えます。戦争がますます身近になっているように感じます。子どもの頃に感じた恐怖が現実的になってきました。
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