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53 教室は間違ってもいい場所 

学活の時間に「発言」について話し合いましたね。「どうして発言するとき声が小さくなる人が多いのだろう」という疑問に対して、「自信がないから」「間違えると恥ずかしいから」と答えた人がたくさんいました。たしかに自信がないことを話す時には声が小さめになります。でも、授業で先生から質問されたときに自信を持って答えられる人はどれくらいいるでしょう。絶対に間違ったことは言わないと断言できる人はいるでしょうか。自分の考え、自分の意見に自信が持てない人は山ほどいます。私もそうです。間違いをしない人間なんてどこにもいません。ましてやみんなのように新しいことを次々に学んでいる人たちが間違わないわけがないじゃありませんか。教室で間違えるのは当たり前です。間違えたっていいのです。

学校は知らないことを知るための場所です。わからないことがわかるようになるための場所です。授業の目的はそこにあります。わからないことがあるから勉強するのです。知らないことがあるから授業を受けるのです。知らないことやわからないことがあって当たり前。すでにわかっているならわざわざ授業を受ける必要ないと思います。もちろんそれを確かめたり、新たな学びにつなげたりするという意味はありますが。

人は間違いを繰り返しながら学んでいきます。正しいかどうか判断できるようになっていきます。だから間違えることは大事です。間違えた方がよく学べるということもあります。そしてだれでも間違えます。だから間違えることを気にする必要など全然ありません。間違いなんか気にせず授業を受けましょう。自信がなくても気軽に発表しましょう。自分の考えをどんどん発表し、間違っていると思ったらその場で修正すればいいんじゃないですか?それが本当の勉強だと思います。自信のないことをだれもが気軽に発表できればお互いに気が楽ですし、学びの範囲は各段に広がると思います。

教室で間違えることは決して恥ずかしいことではありません。先生たちもみんなから正しい答えだけを聞こうなんて思っていません。「正解」だけを求めているのではないことを覚えておいてください。むしろみんなが間違いを言ってくれると助かることもあります。何が理解できていないのかがわかりますし、どうすれば理解できるかを考えます。みんながわかるよう授業も工夫します。

教室は間違ってもいい場所です。安心して間違えてください。そのためにはお互いの間違いを茶化したり、からかったりすることは絶対にあってはなりません。

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「教室は間違うところだ」という標語が黒板の上部に貼られた教室。教師の質問に答えようとする生徒がいません。教師は「間違ってもいいから思ったこと言ってみろ」と言って挙手を促します。一人の生徒がやっと手を挙げました。でも彼の答えは間違っていました。教師が言いました。「こんなことを間違えているようじゃだめだぞ。勉強が足りないな」と。「ブラックジョーク」のような場面でした。



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