58 入試前のみんなへ：今がんばることは決して無駄にならないと思う　

入試前の今、みんなの生活は何色ですか？受験生の生活はよく灰色のイメージで表現されます。「欲しがりません勝つまでは」なんて戦時中のことばが持ち出されたりもします。「寝たら負けだぞ～！」なんて冬山の遭難を思わせる声も聞かれます。テストの点数を1点でも多く取ろうとがんばっている人はみんなの中にはたくさんいるでしょう。一日も早く受験勉強から解放されたいと思う人が。

受験勉強なんて入試のためだけ、何の役にも立たない。そう思う人はいるのではないですか？仕方なくやっている人もいるでしょう。せっかく頑張るのだから何かの役に立つのがいいですよね。でも役立つのです。今頑張ることは決して無駄にはならないと思います。

私自身のことを振り返ってみても一番勉強したのはやはり受験生の時でした。高校と大学の受験のときです。私もみんなと同じように中学２年生のとき県の統一テストを受験しました。高校入試に大きく関わるテストなので真剣に勉強しました。結果はまずまずでしたが、私の結果は不要になりました。転居したからです。県が違うので受験のシステムが違います。他県の統一テストの結果は使われません。そして転居先の公立高校は小学区制だったので入試前に「大丈夫」と言われればよほどのことがない限り不合格になる心配はありませんでした。それほど必死にならなくてもよかったのです。でも私は真剣に勉強しました。

私は無駄な勉強をしたのでしょうか。いいえ、決してそうは思いません。勉強は大変でしたが、それによって得た知識はたくさんあります。今でも頭に残っていますし、役立ってもいます。そしていちばん大きな収穫は「自分はあれだけがんばれた」という自信です。本気で取り組んだことは決して無駄にはなっていません。