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きれいな桜の花も...

昨日の雨で桜の花がずいぶん散りました。そんな中で桜にまつわるエピソードを。過去にもちょっと書いたことがあります。

知人の家の隣家には立派な桜の木が植えられています。通りに面したところなので満開のときは道行く人たちの目を存分に楽しませています。立ち止まって眺める人も少なくありません。知人も楽しんでいるのですが。

「でも…」と彼女は言います。道路に散らばった花びらをその家の住人が掃除しないことに不満を持っているようです。さらに、彼女の家の玄関ポーチにも桜の花びらは広がっています。それらを毎日掃いているのは知人です。きれいな桜も散ってしまえば愛でる人はいません。ただのゴミにもなります。ピンクの花びらが道路一面を覆っている間は美しいカーペットのようですが人の受け止め方はそれぞれ違います。それに時間が経つと茶色くなります。雨が降ると道路にへばりついて見るに堪えない状態になります。

「片付けもしてほしい」と知人はぼやきます。知人によると隣人は道路の掃除をしたことがないそうです。庭には桜だけでなく様々な木が植えられており、秋には毎日のように落ち葉が道路に散らばります。風向きによっては知人の家が吹き溜まりになります。それを掃除するのはやはり知人です。

「心が狭いと言われればそれまでだし、黙って掃けばいいというのはわかっているんだけど」知人はそう言います「きれいなときだけ楽しむのも身勝手だという気がするし」とも言いますがやはり納得がいかない様子です。

個人の感性の問題かもしれませんし、人間関係の問題もあるのかもしれません。でも、日常生活の中にはこんなことって少なくないように思います。

知人はポツリと言いました。「桜が悪いんじゃないけど」


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