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詩 【 パンドラ 】

みんな みんな
都合のわるいことは先送り
蓋をすればそれで済むと思ってる

いま封印したところで
やがていつかは溢れ出るのに

いま以上に発酵し 膿を増して
氾濫するというのに

未来人は どうすることもできない

ただ 先人の尻拭いをさせられる
運のない日に生まれてしまったことを 呪うだけ

パンドラの箱は
いま地球の下に いくつ埋められているのだろう

箱はまだ 不気味な沈黙を保っている

しかし すべての箱の 封印が解けてしまったら
地球は もうおしまいだ

人の多くは その事実を知らない
埋めてしまった当人でさえ 忘れようとしている

パンドラの箱は時限爆弾

いつに設定されているか
誰も知らない 知ろうともしない
記憶から消された時限爆弾

20231011

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