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高速戦隊ターボレンジャー、第15話「ヤミマル!必殺の照準🔫」

太宰博士によって開発中のVターボバズーカの試作品。
それを勝手に持ち出し敵に撃ち、暴発させてしまった洋平と俊介。
ヤミマルには傷を負わせられたが、致命傷は与えられなかった。
代わりに、小型エネルギー炉の故障に伴う大爆発のリスクが彼らを襲う。

今話は中途半端なヤミマルの行動も含め、両者の歯痒い距離感が絶妙に描かれている。

そして、そんな歯痒いヤミマルから今話の神セリフも生まれる。

神セリフ
「流れ流れて2万年…。昔の事は忘れたぜ。」by.流れ暴魔ヤミマル

「お前たちを倒すのは、この俺でなければならないからだ。」という言葉の通り、ヤミマルが抱えている闇には興味が湧く。

しかし、彼の行動にはその言葉を裏付ける様子は私の中では見つけられなかった。

今話のテーマは、裏返し

ヤミマルには幾度とターボレンジャーを倒すチャンスはあった。
だが、彼はターボレンジャーを助け、そして最大のチャンスについても棒に振った。

…幼少時代の自分と重なった。

好きな女の子にちょっかいを出す自分。
そして、エスカレートしたちょっかいは、周りからはイジメとして見られ、…そして嫌われる。

ただ出てこない「ごめんね。」

自分の心に嘘をついているからこそ、出てこないごめんね。

傷つけたくなかったのに…。
もっと応援して欲しかったのに…。

幼少期の恋には余裕が無い。

そして、自信満々に幾度と力達の前に登場するヤミマルにも私的には余裕は感じられなかった。

そんな彼から聞かれた強がり。

…忘れたぜ…。

辛い過去は忘れなくて良いと思う。

何故ならその辛い記憶が新しい自分へ進む目印になるからだ。

ヤミマルには仲間が居ない。
そして、孤独だった彼には人に甘える技が無い。

その辛さを共有できれば。
その痛みを分かち合えれば。

人はもっと成長できる。

だからこそ、ヤミマルと彼が繰り出す暴魔獣とのコンビネーションは悪い。

…そう、信じる事ができないから。

自分の弱みを見せる事はとても勇気が居る。

今作中ではるながカエルを怖がるシーンや、バケツを持って廊下に立たされている中、それを頭の上に乗せようとして溢すシーンも、しっかり者の彼女のウィークポイントである。

だが、カエルは大地が手で掴んで彼女から遠ざけ、バケツを溢した際も周りの4人がふざけてフォローをする。

弱い部分は出来る人が補えば良いのだ。

そして、弱い部分をしっかりと見てくれてると思えれば、自然と人には余裕が生まれる。

ヤミマルに余裕があれば、彼のターボレンジャーに対する想いは変わっていたのかもしれない。

そして、もし仲間に恵まれたヤミマルと力達が出会っていたら…、たぶん大差で負けていたかもしれない。

今という時間を自分の為に使う人も多いと思う。
弱点は努力で弱点でなくなるかもしれない。
だが、それは上辺だけで、きっと完全な克服は行えない。

だからこそ、そんな人に是非とも今話を見て頂きたい。

仲間に恥ずかしがる事なく弱点を見せる事の大切さを。

きっと、信じれる仲間が弱みのカードを一緒に裏返してくれるハズだから。

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