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大学職員転職のホットワード【面接の時事ネタ】

今回は大学職員の面接で聞かれそうな時事ネタやホットワードをピックアップしていこうと思います。2022年5月時点で目新しい大きな話題は無いですが、ここ数年で上がっているネタを紹介します。


①新型コロナウイルス関連

やはりこれは聞かれる可能性はあると思います。私も実際にこれに関連することは聞かれました。同じ大学職員として働いている方々は大変さが理解できると思いますし、質問に対して答えやすいかと思います。逆に他業界ではなかなか大学職員のコロナ禍での大変さは想像しにくいと思います。
一口にコロナ関連と言っても色々な質問があると思います。ざっとあげると・・・

  • コロナ禍で失われた学生間交流

  • オンラインなどの授業運営

  • 学費に対する解釈、保護者対応

  • 職員の業務運用、テレワークの活用 etc・・・

とまあこんな感じで様々な場面で課題に直面しています。
私は教務だったので授業運営やオンライン授業の運用についてよく聞かれました。また、学生間交流についての企画や保護者対応について大喜利のような質問を受けたこともあります。
保護者対応についてはまず保護者の言い分をしっかり聞くこと。そして保護者が何を求めているのか。大学として回答が決まっているのであればそれを説明すればよいですし、もし自分で答えられないような無いようであれば無理に答えず上司につなぐのが良い対応です。

②少子化による入学者数減少

これは何年も言われ続けているホットワードです。特に大学業界は影響の大きい社会問題です。とはいえ少子化を止めることはできませんし、これは減少する18歳人口をどう確保していくか、地域や大学の規模などによって戦略が変わってきます。
あまり大きな声で言えないですが、東京のある程度の大学であればまあこの先も生き残る可能性はとても高いでしょう。東京の18歳人口の減少率はとても緩やかです。ですので、先に潰れていくのは地方の大学です。もちろん先に対策を打つのは賢明です。しかし、学生数確保に本腰を入れている大学はまだ少ないんじゃないでしょうか。
一方でボーダーフリーの大学や専門学校のような大学、めちゃくちゃな運営をしている大学あたりは東京と言えど少し危ないかもしれません。
地方の中でも各地での中心都市ならその地域の学生を確保できるので、そこもある程度の安心感はあります。東北でいえば仙台、関西でいえば大阪市、神戸市、京都市、九州であれば福岡市。こうした都市であれば地域の学生を取り込めるので、そうした戦略や高校訪問をしていくことでしょう。

少し前置きが長くなりましたが、こうした恒常的な課題も面接で聞かれがちです。この質問にはまずその大学の行っている獲得戦術をホームページや大学案内からリサーチしましょう。どういったことをしていて、ここ数年の入学者数がどう上下しているのか、その辺りを自分なりに解釈してもっとこうした方が良い、という提案をすることで学生数確保に課題意識を持っているアピールができます。この辺はしっかりリサーチしておかないと、既に行っていることを提案しても、この人は何も見ていないんだな、と思われてしまうだけです。

③合理的配慮について

令和3年6月に障害者差別解消法改正法が公布されたことにより、障害のある学生を支援する「合理的配慮」という言葉が良くきかれるようになりました。学内のバリアフリー化や障害に対するサポート、そうしたサポーターの配置など様々な対応が求められています。
主に学生支援に関する部署ではこの言葉はホットですが、まだまだ大学内ではこうした意識は浸透しきっていないと思います。こうした合理的配慮については他業界の方でも理解できると思います。大学ではどういったことができるか、一度考えてみると合理的配慮について意見を求められたときに自分の言葉で話すことができると思います。

④大学のDX化、AIについて

新型コロナウイルスの影響により腰が重くて有名な大学業界もついにDX化の波が押し寄せてきました。こうした影響により面接でも個人のICTスキルはもちろん各大学や今後の大学業界のDX化やAIについても意見を問われることがあります。
これについてはできる人だけがやっていては組織としての力が伸びないので、教職員のICTスキルの育成がカギになってきます。かといっていきなりやります!といっても動かないのが大学。ここは理想論でも良いので、まずは教職員間のコミュニケーションを密に取れるような企画からはじまり、そこが円滑になってからICTのスキルを導入していく、いわば根回しをして組織としてのDX化を図るのが良いのではないでしょうか。
また、AIによって職員の職務が失われることが危惧されますが、まあ面接で聞かれたらそのAIをコントロールする側になります、くらいで良いと思います。人件費削減にはとても有用的ではありますが、腰が重くて有名な大学業界ですので、ここ数年で動くとは思えません。今転職を考えている人たちが偉くなってからのお話しだと思います。

⑤2040年に向けた高等教育のグランドデザイン

このワードを聞いて何のことか分かる人はおそらく同業者または高等教育に関連するお仕事をしている人でしょう。これは中央教育審議会が2018 年に発表したこれからの高等教育はこうしていきましょー、というお達しです。中央教育審議会とは、文科省の一部で教育についてすごく考えている所、という認識を私はしています。つまり、これは文科省のお達しと思っても差し支えないかと。
この「2040年~」はどういうことかというと、平たーく言うと、これからの時代予測不可能と言われているなので、言われたことだけやっててもダメだから知識だけでなく論理的思考も育てましょうねー。あとは色んな学修者を受け入れて、先生も働いたことある先生雇ってねー。
他にも色々ありますが、このくらいの認識で面接は乗り越えられるかと。あと予測不可能な時代の事を「VUCA」の時代、というそうです(実際にグループディスカッションのテーマで出ました)。

  • V(Volatility:変動性)

  • U(Uncertainty:不確実性)

  • C(Complexity:複雑性)

  • A(Ambiguity:曖昧性)

この頭文字を取ったそうです。頭の片隅にでも置いておいてください。
このグランドデザインについてどう思いますか?と聞かれたら、これからの大学業界に必要なことで、大学での教育ではこれからは専門的知識だけでなく論理的思考など教養教育も重視していくべきだ、こんな感じで良いと思います。

⑥私立学校ガバナンス改革

これも何のことやら、という印象かと思います。これは日大前理事長の問題があってだいぶピックアップされました。簡単に言うと執行権者と管理権者を分けるということかと。現状の制度では理事長含めた理事会の意向で学校法人の運営が簡単に変えられてしまう。だから学校を管理する監事は理事会が選任できるような制度ではダメですよ。こんな感じかと思います。
このことについて細かく聞かれることはそうそう無いかと思いますが、これくらいの認識とこの言葉くらいは知っておいてもよいと思います。


まとめ・おわりに

いかがでしたでしょうか?
今回は大学職員のホットワードを挙げてみました。細かく挙げればきりが無いのですが、一職員というよりかは大学全体としての、経営者目線でのホットワードを中心に上げました。
大学は正規職員で採用を考えているということは、将来は上の立場に立って大学運営を行う職員を採るつもりです。こうした話題にすっと自分の意見を述べられれば課題意識を持っているアピール間違いなしです。

今回の記事が大学職員を目指す人たちに少しでも貢献できれば幸いです。


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