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新卒vs中途 ~大学職員になるならどっち?~

今日は大学職員になるなら”新卒”でなった方がよいか、”中途”でなった方がよいか、私なりの考えをお伝えしていきます。



①就活生からの質問

就活をしている大学生から「大学職員になるなら新卒でなるべきですか?それとも一般企業を経験してからなるべきですか?」こんな質問を受けることがあります。
これについては私は以下のように答えています。

「もしあなたが大学職員と一般企業を50:50で考えているのであれば、新卒では一般企業を目指すのが良いです。もし大学職員になりたい比重の方が大きければ、新卒で大学職員になった方が良いです。」

もちろんこれだけじゃなくて働く環境や社会人生活にどういったことを求めるか、ということもヒアリングしてもっと具体的にアドバイスしますが、おおむねこのような回答をしています。それでは、これからその根拠を見ていきましょう。

②大学職員へのなりやすさ

まず、大学職員へのなりやすさ。これは単純な比較はできませんが、おそらく新卒の方がなりやすい人の方が多いと思います。
いくつか要素があるのですが、一番は「求める人材(人物像)」。これは新卒と中途では大きく違います。新卒の場合、四年制大学卒業はもちろんですが、その他には協調性や教育に対する熱意など、それっぽいふわっとしたことしか書かれていません。つまり、四年制大学を卒業していれば誰にでも門戸は開かれています。あとは、志望理由などに結び付くような経験があればもう応募準備OKです。結び付く経験が無くまだ応募に間に合うのであれば、何かしらの活動を始めて経験を得ましょう。
しかし、これが中途の場合、そうはいきません。求める人材で年齢制限があることがほとんどです。またやんわり部署を指定しているケースもあります(『以下の経験をお持ちの方歓迎』なんてまさにです)。このように、中途では既にスタートラインにすら立てないことが多々あります。他にも中途ですと経歴なんて千差万別ですから、自分の経歴ややってきた事が面接官にハマるかどうかなかなか難しいところですし、大企業でバリバリやっていた人と勝負するのは困難なことです。新卒でしたら大学生の経歴や経験なんてそんな大差ないので、いくつか数打ちゃ当たります。それに働きながらと学生の就活では使える時間も差があります。
こうした様々な理由から、新卒の方が大学職員になりやすい、と私は思います。もちろん中途でたまたま求める人材にフィットする経歴や経験を持っていたら強いですが、そういった確率は低いので、やはり新卒の方がトータルしてなりやすいのかな、と思います。

③給与、昇格、待遇

これも新卒の方が良いと思います。あくまで自分の経験ですが、新卒の方が昇格スピードが早かったりします。これはその組織の評価基準として入職後何年間か問題なく勤めることで昇格する制度があり、中途ですと同い年の新卒の人が役職についていても、その制度のせいで中途でも改めて何年間かその組織に勤め続けないと昇格できない、なんてこともあったりします。
こういったルールがある場合がありますし、中途の方が昇格が早いという話は聞いたことがないので、こうした面でもやはり新卒で入った方が良い、デメリットは無いと思います。
もちろん入職後に中途の方がとても優秀でどんどん昇格することはあるかもしれませんが、それはルールによるものではなく本人の能力によるものなので別の話です。

④スキル、経験値

これは中途の方が良いと思います。以前大学職員のデメリットでも取り上げましたが、スキルは一般企業の方が身につくことが多いと思います。

大学職員で働くとなると、どうしても利益や数字に対してストイックに働いたり、ベンチャーみたいに若いうちからガンガン参画したり権限を持ったりすることがないので、そうしたスキルや経験値は一般企業の方が身に付きやすいでしょう。そうした社会人としての成長も求めるのであれば、一般企業を経験してから大学職員へ中途で目指すのが良いです。
逆に特にそういったことに興味が無い、重きを置かないのであれば新卒から目指しましょう。もちろん何もスキルが身に付かないわけではないですし、大学職員として、担当する業務についてはスキルアップできるのでご安心を。

⑤その他

「その他」なんて変な書き方しましたが、おそらく④の経験値に入ると思います。他の組織での経験があると、大学職員であった嫌なことや辛いことは以前と比べたら大したことない、と思えることもあります(※個人の感想です)。しかし、個人の感想でありながら、私の職場の中途組にこの話をするとめちゃくちゃ共感されます
こうは書きましたが、一般企業で辛い思いしてください、ということを推奨しているわけではありませんので、そこは誤解なく。一般企業を経験してから大学職員になると、こんな風に思えることもあるんだなあ、ラッキーくらいのエピソードです。まあこうした経験や自己暗示が案外長く仕事を続けるコツだったり、大学職員比でいう大変な業務を難なくこなすポイントだったりするんですけどね。

あと最初の就活生への回答ですが、転職市場において「大学職員→一般企業」よりも「一般企業→大学職員」の方が多いと勝手に思っている(多分そう)ので、50:50で考えているなら大学職員になってから外の世界に行くよりも、先に一般企業を経験しておいた方が後の転職を踏まえた上で人生の経験値が変わってきます。そうした経験値が人生を豊かにできると思っているので、どっちか決め切れていない学生にはそのように回答しています。


まとめ・おわりに

いかがでしたでしょうか?
今日は大学職員になるなら新卒の方がよいか中途の方がよいかみていきました。正直一長一短です。ただ、新卒から大学職員を見ている人はこの記事を参考にしてみてください。社会人の人は「へえ~」くらいに読んでください。
今回の記事が大学職員を目指している人に少しでも貢献できれば幸いです。

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