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成績の疑義について

今回は大学の教務の中でも「成績の疑義」についてお話しします。たまには大学職員っぽい仕事の話もしておかないと、ちゃんと職員として働いているか疑わしいですからね(笑)



①「成績の疑義」とは

教務として成績も担当していますが、その中でも「成績の疑義」という業務があります。仕事としてはそんな大きなものではないのですが、どういったものかというと成績が公開された後、一定期間(だいたい1週間くらい)学生からの成績に関する質問を受け付ける、といったものです。
流れとしては・・・

  1. 成績が公開される

  2. 学生から成績に関する質問を受け付ける(本学では所定のフォーマットに入力後、メールで添付)

  3. 担当教員にそのまま送る

  4. 担当教員から返答後、学生に回答する(この際成績に変更がある場合は成績修正も行う) 

こんな感じです。今回この記事を書こうと思ったのは、学生から(マジかよ・・・)という質問があったので、それを公開しようと思ったからです。それでは見ていきましょう。

②『レポート出したのになんで不可?』

一つ目はレポートを出したのに不可がついた、という問い合わせです。直接レポートを見ていないので分かりませんが、たいてい先生の返答は「評価に達することのない内容だったため」。まあレポートの内容もだいたい想像つきますね。
この記事を読んでいる方に学生はほとんどいないかと思いますが、レポートは出せばよいっていうものじゃないですからね。ちゃんとテーマに沿った内容のものを提出しましょう。

③『全ての授業に出席したのになんで不可?』

二つ目は全ての授業(15回)に出席したのに不可がついた、といったもの。当たり前です。じゃあカードタッチして全て寝ててもよいと? そんなはずはありません。そもそもシラバスの評価基準を見てください、本学では出席点を禁止しています(授業の感想レポートなどでの評価は可)。こうした形式だけやってりゃいいんでしょ精神は根本から変えた方が良いと思いますね。じゃないと社会に出てから苦労することでしょう。

④『試験全部埋めたのになんで不可?』

三つ目は期末試験の問題を全て埋めて解答したのに不可がついた、というもの。当たり前です。「この現象が発生する理由についてキーワードを用いて答えなさい。」こんな問題があったとしてキーワードも使ってないわ全く違うことについて述べているわ、そんな解答では全て解答欄を埋めたとしても0点なのは明らかです。たしかに解答欄を埋めることは空欄よりも点数が取れる可能性はあります。がしかし、それが誤答であったら点数になりませんので、そこは分かってほしいですね。

⑤疑義申し立ては悪い事なのか?

ここまでこんなくだらないことでわざわざ質問してくるなよ、という内容を書いてきました。では疑義申し立てはいけないことなのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません。全く見当違いなのはやめてほしいですが、基本的に自己主張は必要です。ですので、もっと根拠を明確にして申し立てしてください。全出席とかレポート出したとか、そんな低レベルな申し立てはこちら側もうんざりします。ちゃんとレポートテーマを提示して、それに沿った内容のものを提出した根拠を述べたうえでこの成績はおかしい、こんな感じだったら全然ウェルカムです。時として所属している組織から提示されたものが間違っていることも大いにあります。そういった事に対して(あれ、おかしいな?)と感じることのできるアンテナを持ち、ちゃんと申し立てる力はとても大切です。
ですので、この記事を読んでいる学生の方は成績公開があったら、まず自身の成績に違和感は無いか、あればちゃんと大学の教務課に問い合わせてください。ちなみに成績公開後何日間まで、というように疑義申し立てに期間を設けている大学がほとんどですので、ちゃんと期間内に言いましょう。


まとめ・おわりに

いかがでしたでしょうか?
今回は「成績の疑義」についてお話ししてきました。
自己主張は決して悪い事ではないです、むしろ良いことです。大切なのはちゃんとした根拠と共に主張しましょう
今回の記事が大学職員を目指す人のために少しでも貢献できれば幸いです。

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