【エッセイ】読書遍歴~凪良ゆうさんにハマる

本の虫ではありませんが、人よりは読書をするほうだと思います。
もっぱら小説に偏っており、最近になってエッセイなども好むようになりました。

本棚を見返してみると、特に「日常と非日常が地続きな世界」が好きなようです。


らくだい魔女

最初にハマったのは「らくだい魔女」シリーズ。小学校の読書タイムの必需品でした。
おそらく色々な事情によって新作がめったに出ないシリーズですが、近々映画化するそうで。多くの人が子供時代に出会ってなお、大人になっても愛してやまない作品なんだなと思いました。

魔法少女。
児童書らしくない、くずし言葉の連続。
不意にあらわれるあったかい名言。

母親のお腹にいるときからディズニーランドに通い詰めていた筆者は、順調に魔法大好き少女に成長しました。
同時に大変ひねくれた子供であった筆者は、「正しい文法で書かれた綺麗な言葉の羅列は気持ちが悪い」と思っておりました。
だからこそ、自分が今話し、聞いている言葉を喋ってくれるフウカちゃんから色々なものを受け取ることができたのだと思います。

このシリーズは大人になって読み返すとより染み渡ります。
是非まだ読んだことのない人には読んでいただきたいです。


森見登美彦

大学時代にハマったのが森見登美彦先生。
きっかけはみなさんご存じ「夜は短し歩けよ乙女」。

先生の作品はまさに日常と非日常が地続きな世界。主に京都の実在する場所を舞台とし、怪しげな京都の町から色んなものが湧いてくる。

加えて好きなのがその独特な文体です。私のひとつめの記事を読んで、もしかしたら気づく方もいるかもしれませんね。などと調子に乗っている阿呆は私です。なむなむ。

少々小難しい言葉を並べつつ、本質は大変ゆるい。
文章にリズムが生まれて、それがまた面白さを増幅させる。
そんなちぐはぐな文体に心を奪われたわけです。

気が付いたら片っ端から作品を収集しておりましたが、はたしてどこまで揃ったか。死ぬまでに読破する予定です。


凪良ゆう

さて、ようやく本題なわけですが、最近凪良ゆうさんにハマりました。

カフェ時間のお供に、気軽に持ち歩ける文庫本が欲しく。
いつものように書店をふらついていた時に出会ったのが「流浪の月」。

テーマに闇を感じる=好きなやつです。

という軽い気持ちで手に取ったことをここに懺悔します。

テーマとは裏腹に、爽やかで美しい情景の描き方。
少女目線だからこそシンプルに伝わる言葉、感情。
多様性という言葉ではとらえきれないほどのキャラクター。
そして最後の最後に塗り重ねられる真実。

私の小さな生活世界では想像もできないキャラクターたちが、それでも自分であることに誇りと絶望をもって生きていて、読者たちはそれを他人事として受け取ってはいけないと思いました。

それは社会学にもつながる部分があるなと感じています。

2作目をどれにするか考えるにあたり、色々調べてみましたが、
凪良さんのデビュー作はなんとBL作品だということで。
大変気になったので書店で凪良さんのコーナーを見に行ったところ、
”BL以外の作品を集めました”といったPOPが掲げられておりました。

なんと悲しい。そんな選定の仕方をする書店になんだかがっかりしてしまいました。

取り急ぎ2作目には「わたしの美しい庭」を読み始めました。こちらも大変楽しく拝読しております。
今後も順番に作品を集めて、できる限り多くのキャラクターと出会いたいと思います。


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