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心情短歌


あきいろに あねのおもかげ さがしつつ たのしきひびに おもいをはせる

私には二つ上の姉がいましたが、56歳の時に癌で亡くなりました。
姉は美人で、愛嬌が良く、誰からも好かれました。男性にもよくもてました。私はいつも姉の影に隠れていました。姉が陽なら、私は陰。
姉はスピリチュアルな話が大好きで、好きな本を見つけてきては、私のところに持ってきて、意見を聞くというのが日常でした。ところが、姉が亡くなったとき、悲しい思い出のそれらの本は悔しくてくやしくて、全部捨てたのです。
癌になった時も、まだ医学では認められてない、鮫療法なる本を信じて、手術を受けようとはしませんでした。だから、そんな本も憎かった。
残ったのは歴史小説と漫画だけ。
でも、本は捨てましたが、私の頭の中で、時々引き出しを開けるように、それらの事柄が飛び出してきます。

秋になると、そんな大好きな姉を思い出します。


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