植物手帳

植物 温泉好きの40歳 季節の花手帳を作っています🍀

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最近の記事

【植物手帳】パンパスグラス

パンパスグラス 日本名が「白銀葦(しろがねよし)」 . 白銀の名にふさわしく ふさふさの穂は 秋の陽光に照らされて 銀色に輝いています 最近では花屋でもよく見かけますね . 切り花では穂が すぐに開かないように 硬い皮をそのままに入ってきます . 穂を出すには ナイフを硬い表皮だけを するりと一周切れ目を入れて 皮をはぎます . この作業がなんとも 気持ちの良いものです . 盆の花や生け花で 使われることもありますが この花が一番生き生きとしているのは やはり外で陽の光に

    • 【植物手帳】日高見哉 ヒダカミセバヤ

      日高見哉 ヒダカミセバヤ 「この花を 君に見せばや」 . 吉野山の法師がこの花を見て 和歌の師である為久卿に この花に和歌を添えておくった ことからミセバヤと名がついたそうです . 美しい花を見て 誰かに見せてあげたいと思うのは 古より変わらず素敵な話ですね ただ法師と為久卿は 男性同士ですから いろいろと想像してしまうのは 下世話というものでしょうか . 日高は北海道の日高山のこと . 日高山脈や十勝地方の海岸沿いに 分布しています 葉は多肉質で 青みがかっており

      • 【植物手帳】白根川弓 シラネセンキュウ

        白根川弓 シラネセンキュウ 木陰に白の小さな花びらが よく映えて美しい . レースフラワーに似ているなと 思いましたら 同じセリ科なのだそう . 一つ一つの花は 小さな小さなものですが 平面的に少しでも見てもらおうと 広げている姿に 目を引かれます 開けば大きな花ですが 蕾はコンパクト . あの花数を どこにしまっていたのかと 思うほど. . いくつかは開きかけの 蕾もあって どのように開いていくのかを 観察するのも面白いです 名前は白花からか 根が白いからかと想像しま

        • 【植物手帳】曙草 アケボノソウ

          曙草 アケボノソウ 「春はあけぼの やうやう 白くなりゆく山ぎは すこしあかりて 紫だちたる雲の 細くたなびきたる」 . 誰もが一度は聞いたことがある 「枕草子」冒頭 . あけぼのとは 夜がほのぼのと明ける頃のこと . はて、最後に夜明けを見たのは いつだったか思い出せません . 少しでも寝ていたいと思う私には なかなか曙を見ることはできません . ですが 季節は秋になりますが 日中に咲くこのアケボノソウは お寝坊さんでも見ることができます 白の花びらは白んでい

        【植物手帳】パンパスグラス

          【植物手帳】錦萩 ニシキハギ

          錦萩 ニシキハギ 少し遅くなってしまいましたが 萩のご紹介 . 子供の折はそこまで注意して 見ていませんでしたが 萩ってここまで大きくなるのだっけと 思うほど生い茂った満開の萩 . 大人の背丈はゆうに超え 2mほどにもなっていました ハギの語源は 古い株から新芽が生える という特徴の 「生芽(ハエキ)」 から来ていると言われています . 一気に伸びて 花をたくさん咲かせる 旺盛な生命力に 力強さを感じます . 万葉集では 萩が数多く歌われています . 梅の歌が梅が119首

          【植物手帳】錦萩 ニシキハギ

          【植物手帳】伶人草 レイジンソウ

          伶人草 レイジンソウ ひっそりとたたずみ 時折吹く秋風に揺られて まるで天上の音楽が 聞こえてきそうです . 伶人とは雅楽の奏者のこと . 伶人の被る冠と 似ていることから 名づけられたそうです . すらりとした 高貴な紫色の花が美しい . ですがうっかり口に入れてしまうと そのまま天国へ上がる音楽を 奏でられてしまいます . レイジンソウは キンポウゲ科の仲間 よく似た花に トリカブトがありますが 同じ仲間で 猛毒が含まれています . はじめは美しく感じた花ですが 毒を

          【植物手帳】伶人草 レイジンソウ

          【植物手帳】杜鵑草 ホトトギス

          杜鵑草 ホトトギス 若い時は 紫色の斑点模様が どこかおどろおどろしく あまり美しいとは思わなかった ホトトギス . 油のシミののような模様から 「油点草(ゆてんそう)」 と呼ばれたり 英名は「トード・リリー」 ヒキガエルのようなユリと 呼ばれていたりします . けれど大人になってみてみると なんだかかっこいい . 茶道で言うところの 渋いと言うのでしょうか . 昔から愛されてきたのかと思い 調べてみると 花を観賞するようになったのは 江戸時代からと比較的新しい . 匂いも

          【植物手帳】杜鵑草 ホトトギス

          【植物手帳】蔓人参 ツルニンジン

          蔓人参 ツルニンジン 草紫陽花のあとから ひょろりと顔をみせていた ツルニンジン . 陽の光が欲しいのか ツルを器用に伸ばしていました . つり下げたツルは 自由な曲線を描いていて なんだかおもしろい 花は口の広いベル型 . 表は白無地 中をのぞくと 落ち着いた紫の模様が 裏地に模様をつけるとは なかなかのお洒落さんです . しかしこのツルニンジンの別名は 「爺そぶ(じいそぶ)」 . そぶは木曽の方言で そばかすを意味するそうで . 床の間に飾れば シックで美しそうな花

          【植物手帳】蔓人参 ツルニンジン

          【植物手帳】水葵 ミズアオイ

          水葵 ミズアオイ さらさらと水が流れる湿地に 何とも言えない 淡い青紫の上品な色の花 . 湿地で紫の花なので 花菖蒲に似ているのかなと思いきや 花の形もはっきりとした6弁花で 葉はホテイアオイに似ていて 意外な形に驚きます かつては水葱(なぎ)と呼ばれ 水葵と呼ばれるようになったのは おそらく江戸時代から . ハートのような葉の形と 徳川の葵の紋が似ているためではないかと 考えられています 水葱(ナギ)の字に葱が入っているように かつては食用であったとか . 若い芽や葉

          【植物手帳】水葵 ミズアオイ

          【植物手帳】鰻掴 ウナギツカミ

          鰻掴 ウナギツカミ 『ちょいと、通り過ぎずに 私も見ていってくださいな』 . ここは確か 夏にニッコウキスゲが 咲いていた跡 . 何もなくて寂しくなったな と思いながら歩いていると 何やら足元の方から 声が聞こえてきたような . 目をやると 小さな小さな 金平糖のような 可愛らしい花が 宙に舞っているように 咲いていて美しい お初にお目にかかります お名前は何と仰られるんですか . 『ウナギツカミと 呼ばれているわ』 . 可愛らしい花なのに あまり似つかわない名前ですね

          【植物手帳】鰻掴 ウナギツカミ

          【植物手帳】アメリカデイゴ

          亜米利加梯姑 アメリカデイゴ 10月に入ったというのに まだまだ暑い . 真っ赤な南国の花は ラッキーとばかり 元気に咲いています . 寒さが苦手で 沖縄が北限と説明にありましたが 大阪でも問題なく咲いている様子 . 『僕がはじめて日本にやってきた 江戸時代は寒くて大変だったけど 最近は暖かくて過ごしやすいよ』 . こちらとしては 彼岸も過ぎていい加減涼しくなって 欲しいのですが . 『寒いのなんて嫌いさ 太陽のエネルギーをたくさん浴びて 燃えるような赤い花を たくさんつ

          【植物手帳】アメリカデイゴ

          【植物手帳】芒 ススキ

          芒 ススキ 「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」 . 江戸時代の俳人横井也有の一句 . 闇夜にぼんやりと 白い穂が浮かんで 怪しげなものに 見えたのでしょうか . けれども昼に見れば ススキのの穂先は 太陽の光を反射して どこか神々しさを感じます 『そうでしょうとも 私こう見えて 神様が休むところと 言われているんですよ』 . 昼は白銀に 夕方は黄金色に輝くススキ まぶしく輝く様に 神性を思い起こすのは なるほどとは思いましたが 揺れ動く穂先にどのように神様が お休みになっ

          【植物手帳】芒 ススキ

          【植物手帳】晒菜升麻 サラシナショウマ

          晒菜升麻 サラシナショウマ 高く伸びた茎の先に 猫のしっぽのような穂 . 秋風に気持ちよさそうに 穂がゆらゆらと揺れていて 見ているだけで楽しくなります . 草丈が1.5mくらいあるので 夏にこんもりと茂った 草地からひょいと顔を出していて 遠くからでも目立っています サラシナショウマを 気にしてみているのは 人間だけではなく 昆虫たちも同様のようで . 赤とんぼやヒョウモンチョウ などたくさんやってきます . 『自慢の花をみてくださってありがとう  もっとも昆虫たちは花

          【植物手帳】晒菜升麻 サラシナショウマ

          【植物手帳】富士薊 フジアザミ

          富士薊 フジアザミ 大きな花を 下向きに咲くアザミ . 花弁は光沢があって 余計に目立ちます . 自身の花が重いのか はたまた大きな花を 恥ずかしがっているのか うつむいて咲いています . 蜂が蜜を吸いにやってきますが 下向きに咲いているので 地面すれすれに飛んでから 上に飛んで 必死な様子 . もっと楽に蜜を 吸わせてあげればよいものを . 『私はまだ若いから そんなに大きくないけれど 草丈は1mほどにも 伸びるんです』 . こんなやせ地に根を張って そんなにも高く伸びる

          【植物手帳】富士薊 フジアザミ

          【植物手帳】野紺菊 ノコンギク

          野紺菊 ノコンギク . 「真に民子は野菊の様な児であった。 民子は全くの田舎風ではあったが、決して粗野ではなかった。 可憐で優しくてそうして品格もあった。 厭味とか憎気とかいう所は爪の垢あかほどもなかった。 どう見ても野菊の風だった。」 . 伊東佐千夫の『野菊の墓』の中の一節 . 小説に出てくる野菊は この花ではないかと言われています . かつて松田聖子さんが 主演を務めた映画があるようですね . YouTubeにある予告編を見ると なんとも素朴で幼さが残った 聖子さんが出

          【植物手帳】野紺菊 ノコンギク

          【植物手帳】水引 ミズヒキ

          水引 ミズヒキ . 「かひなしや 水引草の 花盛り」 . かの有名な正岡子規は 水引の花をかひなし(取るに足らない)と 詠んでいます . 1mmあるかないかほどの 小さな小さな花 . ですがあちこちに交差しながら 風に自由に揺れている様は なんとも風情があって この花を見つけると 私は嬉しくなります 『大きな顔した 派手な花なんてみっともない 控えめに咲くことが美しい』 . ちらちらと見える赤は 他の花とも相性が良く 茶花に重宝されるとか . 『最近では洋風のガーデニングで

          【植物手帳】水引 ミズヒキ