見出し画像

【植物手帳】芒 ススキ


ススキ

秋の七草のひとつ


「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」
.
江戸時代の俳人横井也有の一句
.
闇夜にぼんやりと
白い穂が浮かんで
怪しげなものに
見えたのでしょうか
.
けれども昼に見れば
ススキのの穂先は
太陽の光を反射して
どこか神々しさを感じます

穂先が陽の光に反射して美しい


『そうでしょうとも
私こう見えて
神様が休むところと
言われているんですよ』
.
昼は白銀に
夕方は黄金色に輝くススキ


まぶしく輝く様に
神性を思い起こすのは
なるほどとは思いましたが
揺れ動く穂先にどのように神様が
お休みになっているのかと想像してみたら
なんだか忙しそうで
少し可笑しくなってしまいました
.
お月見にススキを飾りますが
これは満月にお供えをする
慣わしから
.
豊穣を象徴する稲穂は
まだ実りを迎える前なので
代わりにススキを
お供えするようになったそうです

豊穣の象徴とされる


家の中でススキを楽しもうと
生けてみるのですが
これがあっという間に開いてしまう
.
わたしとしてはすっと
細い穂先が好みなのですが
.
『そんなこと知ったこっちゃないね
私らは種を実らせて飛ばすために
穂を広げているのだから』
.
調べるとススキは2度
穂を開くとか
.
一度目は雄花の花粉を受け取りやすくするため
そののち種が実るまで一旦穂を畳み
結実したら穂を広げて風に飛んでいくように
するそうです
.
なんとなしに見ていたススキですが
結構な工夫をしているのですね
.
Miscanthus sinensis
イネ科
ススキ属
原産地:中国、朝鮮、日本
花期:8~10月
花言葉は「活力」「生命力」「精力」
「なびく心」「憂い」「心が通じる」
「悔いのない青春」「隠退(いんたい)」
.
名前の由来は
スス(「細い」意味のササの変形)にキ(茎)
またはスクスクと伸びる木
稲に似た草の「ススケ」
など諸説あり
動物の尾に見えることから
尾花とも呼ばれる
中秋の名月にススキを供え
家の軒につるしておくと1年間病気をしない
という言い伝えがある

.
#ススキ
#六甲高山植物園
#植物

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?