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DELL U3223QEの話

つい先日モニターを買い替えました。DELLのデジタルハイエンドシリーズ「U3223QE」です。現状選択できるモニターの中でゲーミング用途のものを除くと最上位に位置するモデル。

圧倒的発色と高精細さ

今回はモニターの選び方や購入した製品の軽い紹介なども含めてつらつらとお話しさせていただきます。

買い替えの理由

そもそもなぜモニターを買い替えたのかという話ですが、これはもう単純な話で、もっと大きな画面といい画質でコンテンツを楽しみたいと思ったからです。以前使っていたモニターは何も考えずに選んだもので、HDの解像度しかない上にパネル方式もTNパネルであったため画質の面でもあまりいいものではありませんでした。

モニターを選ぶ上で重視したこと

・解像度が4Kであること
・画面サイズが32インチであること
・接続方式がUSB-Cに対応していること
・VESAマウント規格に対応しているもの
・色表現に妥協がないもの
・IPSパネルであること

1つ目に関してはもちろん、できる限り高解像度で映像を楽しむために必須の条件でした。
2つ目の画面サイズに関しては以前使っていたモニターが24インチで少し物足りないなと思っていたので、思い切って二周りほど大きな32インチで探すことにしました。27インチでもかなり大きいと思いますが、大迫力に魅力を感じていたのと、純粋にネットサーフィンの際作業領域が広いのは嬉しいだろうとのことで32インチを選択しました。
3つ目はPCとの接続方式をケーブル一本で済ませたかったからです。自分は何をする時も(別に大したことも全くしないのだけど)MacBook Airを使っています。こいつには大きな問題があって、外部との接続を行う端子がUSB-C二発しかないことです。一応USBハブを噛ませてHDMIを接続して、他の端子から電源を取ってきてクラムシェルモードを使うなどできなくもないのですが(というか実際2年ほどそのような使い方で運用していた)、あまりにスタイリッシュじゃないためモニターを買い替えるタイミングでなんとかしたいと考えていました。給電と画面出力をケーブル一本に絞れるのは誰も彼もが言っていて面白みがないのですがやはり快適です。
4つ目に関してはよほど安価なモニターじゃない限りVESA規格に対応しているので重視するほどのことではないのですが、以前使っていたモニターはそれすら対応していなかったので一応。今回はモニターを買い替えるのと同時にモニターアームを導入したかったので。
ここまではモニターのなんというか画質にはあまり関わらない、あくまで外面的なこだわりポイントでした。しかし5つ目と6つ目についてはモニターの最も重要な映像表示に関する点です。

近づいて見てもピクセルが見えない

映像を楽しむ上で、画質は非常に大切な要因です。4K画質というのは、簡単に言えば世に多く出回っているフルHD画質の4倍の画質であるということです。ただ画面サイズが4倍になるわけではもちろんありません。同じ画面サイズの中にそれだけのピクセルを落とし込むので、結果として画素密度が上がり画質が向上するのです。実は皆さんが毎日使っているスマートフォンなどはその画面サイズの小ささゆえ画素密度も高く、画質の荒さなどを感じることはありません。しかしフルHD画質のパソコンモニターやテレビなどの画面を近づいて見てみるとドットが集まって画面を表示していることに気づけるはずです。それに比べると4Kモニターはスマホの画面を見てるのに近い感じです。

しかし高画質だったらなんでもいいのかというとそういうわけでもありません。5つ目の色表現の話です。私は別にクリエイティブな作業なんかをするわけでは全くありません。しかしコンテンツをできる限り最上の環境で楽しみたいという無駄なこだわりがあるのです。そこで重要になってくるのが、果たしてモニターに映し出された画像の色は正しいものであるかどうかという点です。難しい話はもっと詳しいレビュー記事があるでしょうからそちらを見ていただきたいのですが、このモニターは表示できる色域が非常に広いです。モニターの色表現の代表として、sRGBというものがあります。このモニターはsRGBを100%カバーしています。驚くべきはDCI-P3のカバー率。これはsRGBより20%ほど多くの色域をカバーした規格なのですが、こちらに関しても98%カバーしているのは圧巻です。
規格がどうとか色表現がどうとか偉そうに語りましたが、百聞は一見にしかずなので実際にsRGBで表示したものとDCI-P3で表示したものを比べて見ます。

sRGB
DCI-P3

比べてみるとsRGBの方が少し白っぽく見えるのが分かるでしょうか?もちろんsRGBでも十分すぎるほどに綺麗です。しかしDCI-P3の方がより鮮やかで引き締まった色表現ができているため、映像作品を楽しむ上では重要な点だと思います。また後述する黒の表現においてもDCI-P3は有利です。

6つ目のIPSパネルであること。これはモニターのパネル方式の話なのですが、モニターには3種類のパネル方式があります。(有機ELのモニターは高額すぎるので省きます)

・TNパネル
安価かつ応答速度が速い。その反面色の再現性に乏しく、視野角もかなり狭い。視野角というのは斜めから見た際に色を綺麗に表示できる限界の角度のことです。

・VAパネル
TNパネルと同じく安価であるが、色の表現性(特に黒の表現)にも強いため多く普及している。しかしこちらも視野角がTNパネルほどではないが狭い。

・IPSパネル
発色が非常にはっきりしており、色の再現性が高い。しかし黒の表現に弱く、黒い部分は白っぽく表示されてしまう。視野角についてはダントツで高く、かなり斜めから見ても色が変わらない。高価な点が玉に瑕。

ざっとこんな感じの特徴をそれぞれ持っています。そして今回購入したモニターはSPIパネルです。アニメをよく見るので、色の表現もそれに合うようパッキリとした感じがいいなと思ったからです。そしてこのモニターはただのSPIパネルじゃありません。IPS blackを採用しているのが特徴なのです。
IPS blackとは上述した通り黒の表現だけは少し苦手だというSPIパネルの弱点を補う新たなパネルで、従来のコントラスト比が1:1000程度(この比率が高いほど黒の表現が得意)であるところ、1:2000という2倍のスペックを誇ります。実際に夜景の画像を表示して見ました。

sRGB
DCI-P3

sRGBとDCI-P3で表示しているのですが、明らかにP3の方が黒が引き締まっているのが分かると思います。sRGBの方は若干ですが白みがかっているのが分かると思います。
規格を変えると色の差が出るのはそれだけP3が優れているのか、それともP3出ないとIPS blackを活かせないのかは正直わかりません、、、

斜めから見ても綺麗に表示されている

まとめ

長々と選んだ理由と実際の見え方なんかを語ってきましたが、結局のところこのモニターに満足しているのかどうか。それはもう非常に満足しています。
細かな色の話とかしましたけど、もう単純に
大きい!!綺麗!!楽しい!!
って感想しかないです。他にも端子類がアホほど搭載されててこれ自体がUSBハブになるとか、内蔵電源で大きなACアダプターが必要ないとかって魅力もあるんですけど、今回は画質面に重きを置いてお話をさせていただきました。
値段が10万ってことで、VAパネルの同じような仕様のモニターが5万円くらいの相場であることを考えると少し勇気のいる価格設定ですが、それでも十分にその価値があると思えるだけのスペックをしています。いい忘れてましたがデザイン性もかなり高く、ベゼルが全ての辺で狭い上にロゴの印字がないのもめちゃくちゃいいです。同じデジタルハイエンドシリーズでこのスペックをそのままに27インチにしたものもあるし、他のパネル方式などを加えれば選択肢はたくさんあるので、PCモニターを検討している方は用途に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。この記事がモニター選びの一助となれば幸いです。


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