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私的人生のターニングポイント映画

■投稿企画に参加してみました。

#映画にまつわる思い出


お芝居をしていたからか虚構の世界に憧れがあり、昔から小説を読んだり映画を観るのが大好きでした。
体調を崩して芝居から距離を置き、なんの目的も無い人生だなァなんて嘆いていた頃、ある映画に出会いました。
それは芝居を辞めて、なんの目的も無かった私の人生に次の道へ向かうヒントをくれる映画でした。
まさに私に【ヨーガに生きる】というインスピレーションをくれた映画です。

そのタイトルは
【ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日】
一っっっっっ切、ヨーガのネタは出てきませんwww

ざっくりとあらすじを書きますと、インドで動物園を経営していた家族が経営不振になってカナダへ移住することに。
たくさんの動物達を貨物船に乗せて一緒に海を渡るのだけれど、その途中で嵐に遭遇、貨物船は難破、沈没、家族はみんな亡くなります。
主人公の少年であるパイ君だけが救命ボートで生き残り、動物園で飼育していたリチャード・パーカーという名前のベンガルトラも救命ボートでたまたま生き残り、大海原でパイ君とトラの二人だけの漂流生活が始まります。
食うか食われるか。パイ君は生き残れるか。そんなような内容。

繰り返しますが、全くヨーガの要素なんて皆無なんですwww
それなのに私は、この映画に取り憑かれたように毎週末劇場へ足を運び、鑑賞し、感動し、ヨーガを始めました。

なぜwwwwww!!

強いて言うなら、息が詰まるほどのサバイバル場面満載の中でこの映画は、要所要所にスピリチュアルな要素を孕む物語だったのですよね。
宗教観とか人生観とか。
持って生まれたカルマのお話や運命についてとか。
主人公がインド人だからか、インドの神話も少し出てきます。
その中で強烈に覚えているシーンがあります。
それは主人公の少年が子供の頃に、お母さんに読んでもらった絵本の内容でした。

《クリシュナという子供がいました。
彼はバターが大好きで、いつもバターが置いてある部屋に忍び込んでは盗み食いをします。
ある日、クリシュナはバターと泥団子を間違えて口の中に入れてしまいます。
母親は慌ててクリシュナに
「口の中の泥団子を出しなさい!」
と言いますが、クリシュナは
「何も食べていません」
と言い返します。
「嘘言わないで!口の中を開けて真実を見せなさい」
母親の言葉にクリシュナは素直に口を開けるのですが、その口の中にはこの宇宙全てが見えたのです》

つまり、クリシュナの中にこの宇宙全体がある。そういう【真実】を見せたのです。

クリシュナは神の化身、アヴァターラです。
アヴァターラとは、神が私達人間に伝えなければならないことや指し示さなければならない事がある時、人間の姿をしてこの世界に降りてきて私達を導く神の化身、と言われています。
仏陀やイエス・キリストも神のアヴァターラだと言われています。

当時、このシーンを観て「わぁ、宇宙って綺麗だなぁ。でも口の中から宇宙とは、斬新だなァ」くらいにしか思わなかったし、この映画の見所はそこではなく、3D大迫力、胸踊るドキドキアドベンチャーだったのですが。
私の脳裏にはこの《クリシュナの口の中、宇宙拡がる!》シーンがやたら焼き付いていました。

それからなぜか思い立ってヨガスタジオへ行き、無数の流派の中でもシヴァナンダヨーガを選び、そこからヴェーダンタに出会い、そこで改めて《クリシュナの口の中、宇宙拡がる!》エピソードの意味を理解できたのです。

映画の内容、全く関係ないですけどwwwこの映画は確実に私をヨーガの人生、ヴェーダンタへの道に誘導してくれました。

なぜに何度も足繁く劇場に通うほど、あの映画に惹かれたのか。
なぜに全くヨーガが関係ない映画にインスパイアされ、ヨーガを始めたのか。
なぜに虚無に塗れたあの時期に、敢えてあの映画に出会ったのか。
あの時期でなければこの映画は、私には刺さらなかったかもしれません。

最近やっと、それらの点が線で結ばれて「ああ、そういうことだったんだな」って納得しています。

世の中の、一見関係ないと思われる無数の点は、全て線で繋がっている。
その線は見えないから、信じるか否かの話題になってしまうけれど。
私の人生の、出会うべく時に出会うべくして出会った映画だと私は信じています。

合計8回劇場に行きました。
パンフレットも2冊買いました。
DVDもサントラCDも持っています。
原作小説も擦り切れるほど読み倒しました。
異常なくらいに引っ張られていたのだなぁと。

そういうわけでこの【ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日】という作品は、私にとって人生を変えてくれた(私を今の道へ導いてくれた?)映画です。

私のいろんな個人的思い入れ抜きにしても、普通に物語を楽しめる映画なので、もし興味があれば観てみてください。
ただちょっと・・・船が難破するまでが長いかも・・・ですがwww


#映画にまつわる思い出

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