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変ホ長調の名曲

前回に引き続き音楽回。
今日も数々の名曲を厳選して紹介していこうではないか。

今回は変ホ長調。ミ♭を主音とするメジャーキーで、この調の個人的イメージは、「何となく懐かしい感じのする回想メロディ」である。メジャーキーの中でも明るさより温かさの成分の方が強く、そのへんは変ニ長調と似ているかも。ただ変ニ長調よりは若干軽やかで素朴なイメージ。完全に主観ですが。笑

それでは、フジが完全に独断と偏見で選んだ、変ホ長調の名曲を紹介していこう。今回は5曲ある。

①SAY YES/CHAGE and ASKA

いきなり王道から。ラブソングの名曲中の名曲であり、ミリオンヒットしたチャゲアスの楽曲。なおこの曲がリリースされた同じ1991年にASKAソロ名義でリリースされた「はじまりはいつも雨」も大ヒットを記録。この次元の曲をこんなハイペースで書けてしかも両方売れるってどれだけすごいのよ。

この曲はコード進行がとにかく特殊で、「そうきたか!」「えっそっちにいくのか!」という驚きが止まらない。全部は解説できないが、サビを聴いてみるとサブドミナントマイナーやディミニッシュを効果的に使っているのが確認される。さらにすごいのが、それらのコードをクリシェ(この場合は半音下降)によって繋げていること。よく考えついたな。

そして忘れてはいけないのはコーラス・CHAGEの声の深み・厚み。圧巻です。ここまで上手いともはや笑えてきますw

②fire sign/BUMP OF CHICKEN

ギルドが収録されているアルバムの曲。一般的な知名度はそこまでかもしれないが、この曲が大好きというファンも多く、僕もバンプの中でトップ3に入るぐらいは好きかな。

この曲の何がいいかというと、歌詞。もちろん曲もめっちゃいい。けど何より歌詞が刺さる。

誰かの為に生きるという 思いを込めた旗を抱き
拾ってきた笑顔の中に 自分の笑顔だけ見当たらない

冒頭より。こんな経験、ないだろうか。僕はどっちかというとない。

いつか聞こえた泣き声を ずっと探してきたんだね
少し時間が掛かっただけ 自分の声だと気付くまでに

誰かを笑顔にするために一生懸命やっているけど、自分が一番苦しんでいることに気付かなかった・・・そんな思いを拾い上げてくれたかのような歌詞。BUMPって、この曲に限らないけどJPOPにありがちな量産型恋愛ソングではなく、こういう地に足のついた人生の応援歌が多いから結構珍しいと思うんだよね。JPOPってほとんど恋愛ソングだからね。それを否定はしないけど、歌ってそれだけではないと思う。

③海と自転車/Roomania

知っている人いるかな・・・いたら奇跡に近い。ってぐらいマイナーな曲。といっても2021年の曲なのでかなり最近。たまたまYouTubeのおすすめに出てきて聴いたらあまりにもよくて、すぐにストリーミングアプリに入れた。

初めて聴いた時、「スピッツやん!」って真っ先に思った。イントロのリードギターのメロディ・アコギのストロークの感じが完全にスピッツであり、間違いなく影響を受けているであろうと推測。歌詞もどことなくスピッツを彷彿とさせるような言葉選びや不思議な雰囲気を漂わせている。
この曲を演奏しているRoomaniaというバンドは公式の説明によると、「『ちょっと渋くて爽やかなギターポップ』をテーマに楽曲を制作・配信するバンド」とあり、確かに90年代ポップス感満載なのも頷ける。

令和の時代にこのようなアコースティックな音楽を作る若い人たちがいるというだけで感激だし、願わくばもっと知名度が上がってほしい。これからの更なる活躍に期待。

④群青日和/東京事変

来ましたよ林檎姉さん。恥ずかしながら本格的に東京事変・椎名林檎を聴くようになったのは大学生になってからだけど、あまりにカッコいい曲の多さに驚いたね。それで最初に衝撃を受けたのがこの曲。痺れる。とにかくこの一言に尽きる。
どっちかというとメンバー全員が好き勝手に各々の主張激しめで演奏しているのに、なぜか噛み合ってる。ここが東京事変のすごさだと僕は思う。

かなりロックだけどメロディーラインはポップで耳に馴染みやすいなと思ったら、何と作曲者がH是都M(H ZETT M)だったのだ。ヒイズミさん、の方が呼び慣れているけどな。
この方はかつてPE'Zという日本のジャズ・インストゥルメンタルバンドのピアニストをしており、現在はH ZETTRIOというバンドを率いている。元々それで存じ上げていたので、まさか椎名林檎と一緒にやっていたなんて全然知らなかった。
群青日和のメロディーラインは確かにヒイズミさんの匂いがする。やっぱりいい曲書くなぁ。
ちなみにPE'Zの代表曲「Akatsuki」も変ホ長調だが、インストゥルメンタルであるため今回は候補に入れなかった。

⑤サヨナラ/GAO

静かなる名曲。しっとりではないけど、じっくり聴きたい、そんな曲。
イントロのブリッジミュート?のギターがすごく心地良い。続いてドラムの鮮烈で歯切れのいいリムショット、この二つがこの曲のグルーヴを生み出していると思う。
マジでこのギターとドラム、永遠に聴き続けたい最高のグルーヴなんだよね。気持ち良すぎる。そこにボーカル・GAOの声が乗っかる。最強だ。

この歌が出た頃はまだ僕は生まれていない。でもこの歌全体からもう「古き良き時代」感がすごく伝わってくるから、「あの頃はよかった・・・」などと、自分が生まれてもいない時代を懐古させる(笑)という不思議な効力まで持っている。すごい曲だ。

(総括)
思ったより名曲が多すぎて、書きながら「あれもあった」と思い出すことも結構あって最終的な選曲に時間がかかった。。
一応「有名な曲」「マイナーな曲」のバランスを考えて選曲しているので、知らない曲があればぜひチェックしてみてほしい。何だかラジオみたいだなw

今宵はここまで。

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