変ニ長調の名曲
今回は音楽回。たまにはこんなのもやらないと、ただのやばい恋愛拗らせオタクだと思われてしまう。一応、音楽を趣味としているので、こういうのもちょくちょくやっていきます。
今回紹介したいのはタイトルにもあるように「変ニ長調の名曲」。これだけ聞いて主に2種類のつっこみが予想される。1つは音楽に詳しくない方からの「変ニ長調って何ぞや?」という疑問と、もう1つはある程度音楽をやっている方からの「なぜいきなり変ニ長調?」という意見。こちらに関してはあんまり深い意味はなく、パッと思いついただけ。
変ニ長調とは、レ♭から始まるメジャーキーのこと。何のこっちゃという人もいるかもしれないが、まあドレミファソラシドの仲間とでも思ってくれ。それが移動しただけだから。このキー(調性)というのは全部で24種類あって、明るいキーと暗いキーに大別される。それぞれのグループのキーの聞こえ方はどれも同じに聞こえるんだけど、それぞれのキーが持つ響きやイメージは微妙に異なる。例えばト長調はとても明るく快活、ヘ短調は重々しいなど。その中で今回選んだ変ニ長調は、僕のイメージでは「包み込むような温かい明るさ」である。例えるなら夕陽のような。
そんな夕陽のような温かみを持った変ニ長調の名曲たちを、今回4つ紹介しよう。
①フジファブリック/若者のすべて
言わずと知れたフジファブリックを代表する曲。
サビの歌詞の「ないかな ないよな きっとね いないよな」に注目。一見シンプルに見えるが、3回繰り返されている「ない」は全て違う意味になっている。これは語尾のわずかな音の違いで、主人公の心情の変化を巧みに表している。っていうのをどこかで聞いた時、はーーって思ったね(語彙力)。これはもう、歌詞ではなく一種の文学ではないかと思ったぐらい。
②Saucy Dog/「現在を生きるのだ。」
最近の邦ロックで僕の一押しバンド、Saucy Dogの2022年最後のシングル。サウシーの曲は基本的に恋愛系か応援ソングで、こちらは後者。一見ベタな応援ソングに聞こえるかもしれないが、僕にはすごく刺さる。この人の声で、この人たちの演奏で、「さあ自分らしく走りだしていけ」と言われたら本当に鼓舞されたような気持ちになる。不思議だよね音楽って。
③玉置浩二/蕗の傘
多分、(というか絶対)今回紹介する中で一番マイナーで年代も離れている。しかしこれはかなりの名曲。そもそも玉置浩二は隠れた名曲が多すぎる。なぜ歌唱力のことしかフィーチャーされないのか疑問。
この曲はコード進行も特殊で、Ⅳ/Ⅵ→Ⅳm/Ⅵ♭→Ⅰ/Ⅴ→Ⅱ7/Ⅳ#→Ⅳ→Ⅰ/Ⅲ→Ⅰm/Ⅲ♭→Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰと面白いクリシェが展開されている。その上に美しいメロディと歌詞が乗っている。シンプルなアレンジなので一聴した感じは地味に聞こえるかもしれないが、僕は、聴けば聴くほど味わいが出るワインのような曲だと思っている。
④あいみょん/今夜このまま
いいよねぇあいみょん。明らかに女性目線の曲なのに、なぜか沁みる。全部の歌詞がぶっ刺さりだけど、特にサビ。
「行かないで」って叫んでくれる人が欲しい。
幸せの横棒一つで満たされてみたい。
誰かの腕の中で甘い夢を見ながら眠りたい。
とりあえずアレください。
なぜ僕がこの歌にこれほど刺さっているかは当然お分かりですよね。そういうことです。
歌詞がこれ以上ないほど共感性に満ち満ちているのと、メロディも抜群に良い。やっぱりあいみょんは現代JPOPを代表するメロディーメイカーだな。
沁みるなぁ。お酒が似合うこの曲は。
やっぱりアレください。
今宵はここまで。
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