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ドイツで保育士の職探し〜面接でゴーンと鳴る〜(1)

無事3年間の保育士のAusbildung、職業訓練期間を終え、無職になりました。

おかしいなあ。

保育士の専門学校のクラスメイトは、現在働いているところで採用されているというのに。

でも、出るなら今がいいタイミングだから、これでいいんだと思います。
もっと自分に合った職場を探そう。

職場である保育園の最後の勤務日、同僚がお別れパーティーを開いてくれました。飾り付けしているので、なんだろうと思ったら、自分のためでした。

子供達はお菓子にありつけて嬉しそう。あんまり分かっていないだろうな、と思ったら、帰り際、2歳半の女の子が窓際で手を振っていました。私が受け持っていた子でした。いつもそんなことしないのに。ちゃんと分かってるんだなあ。と成長を感じ、しみじみ。

気分は晴れ晴れしています。

しんどかったなあ。ドイツ語の論文、ドイツ語の試験、同僚とのイザコザ

今は人が変わったように、ちょっとウザい人になってしまっています。よほど肩の荷が重かったようです。自分がストレスにさらされていた事実を分かっていたつもりだったけど、びっくり。なんだか楽しい。

気が抜けて、部屋の掃除をしたりするわけでもなく、なぜか普段買わないお菓子とか、インスタントヌードルとか買ったりして、お腹壊したりしている。

やはり働いた方がいいだろうか。

というわけで、しばらく休もうかと思っていたのだけど、二つほど応募してみました。

その一つが

シンギングボール教育

を採用している保育園です。
シンギングボウルとは、ヨガなどでも使われる金色のお椀の楽器です。ボーンと音がして、振動が響いてくるやつです。

なんでもベルリンで唯一のシンギングボウル教育を採用している保育園だそうで。

おもしろそー

というわけで、面接を受けてきました。面接は保育園ではなく、事務所だったので、子供達はいませんでした。

家族経営の保育園で、現在は四つほどの保育園を運営しているそうな。その発起人である女性が出迎えてくれました。
とっても知的で親切そうな方です。

部屋に通されると、机の上に黄金のお椀が!!

席につくと、

「じゃあ、始める前に一回鳴らしますね」

とおっしゃり、先がモコっとしたバチでお椀の四方を一回ずつ打たれました。

ボーン、ボーン、ボーン、ボーン、、、

音を感じる、、響く、、意外と長い、、これ、どこに目を向けていればいいんだろ、、水とか飲んだら失礼かな?、、味わうんだ、この音色を!!

音が鳴り止むと、女性はにっこり、

「さあ、始めましょう」

とおっしゃいました。

「自分を三つの言葉で表すと?」

「自分にとっての価値観とは?」

という質問から、教育について、いい保育士とは、など質問がありまして、正直全然用意してなかったので、的外れなことも言っていましたが、内心学校が終わってすぐ面接に来ておいて良かったと思いました。
仕事せずにしばらく引きこもっていたら、ドイツ語で勉強したことは全て忘れていたでしょう。

面接が終わったら、もちろん最後のゴング、じゃなかったお椀を鳴らします。

ゴーーーーーーーーーーーーーーン

ありがたやぁ。

本当は水飲みすぎてトイレ行きたかったけど、言いそびれて早々に出てきました。

ご縁がありますように。


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