#8 でーれーガールズ
原田マハ著 祥伝社文庫
岡山が舞台のお話。
岡山弁がくせになる。おじいちゃんぽいけど、かわいい、愛らしい。
東京から引っ越してきた鮎子とクラスで際立つ存在の武美の友情と鮎子の漫画の中に生きているヒデホくん。
ヒデホ君は本当は実在しないのに、なかなか言い出せなくなってしまう鮎子。嘘つくつもりなんて決してないけど、大事なものを壊したくなくて言い出せない鮎子の気持ちが痛いほどわかった。そして何より、ひっこめられなくなってしまったんだろうな。
ヒデホ君に本気の恋をしてしまう二人。
街中であった、本物の少年淳くんに恋をする鮎子。でもそれがきっかけで武美と疎遠になってしまう。
大事なものを両方失ってしまった鮎子。こういう時ってある。何もかもがうまく回らない時って。
でも武美が母校の国語の教員として、創立記念のイベントに招待してくれたことで再会し、二人の友情も再確認できた。
やっぱり、本当に友情があれば何年もあっていないブランクとか関係なく、再会したらそこに関係はあるのだと思った。
とにかくほっこりする作品。丁寧に丁寧に読んでほしい。
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