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【製本のある暮らし】 雨音が・・・。




綴人の note にお越し頂き、ありがとうございます。






騒騒しい休日が終わりを告げた早朝、ラジオを止めて雨音を聞きながら革を漉く。硬めの革はシャリシャリと音をたてて、こうありたいと思う現実に近づいていく。








個展の知らせを聞いた古い友人から知らせが届いた。

「同期でまだ続けている奴がいることが嬉しい、お前、凄いな。還暦を過ぎると年賀状のやり取りもめっきり減って、誰が何をやっているのか分からないよ。」



こうありたいと思う現実を「夢」と定義するなら、自分はいまだ夢で暮らしている。こうありたいと語り合った仲間は、夢で暮らしているだろうか?
還暦は諦めることとは違う。確かに社会的には区切りを付けられ、何かを捨てざるを得ないが、こうありたいと思う現実まで諦めることはない。
古い友人は、いわゆる常識的な還暦後を過ごしている風に感じた。



凄くなんかないよ。 こうありたいと思う現実をほんの少し、1㎜くらい?毎日進めているだけさ。

雨音を聞きながら革を漉く幸せが、思い描いていた現実なだけさ。

自分が思う宝石のような本が作れたら、ただそう思っているだけさ。








騒騒しい休日が終わり、やさしい雨音がこころに沁みる5月7日は自分の生まれた日。かみさんの Happy Birthday の手紙で気付くくらい自分にとってはどうでもいい日なのだけれど、雨音が5月7日もいいもんだ、と思わせてくれた。





ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。
それでは今日はこのへんで。





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