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ピンピンころりん子ちゃん

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誰かマンガ化して下さい! 権利とか、そういうの、いらないです。 自分の物語をマンガで読んでみたいんです。お願いします。お金はいりませんし、お金は払えません、です。
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記事一覧

ピンころりん子ちゃん 12

 長い、多くの、扁平な時間が流れた。ここに来てから何十年にもなる。  いつのころからか、…

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ピンピンころりん子ちゃん 11

「ここではだれもが仕事をしなければならない。天国たるもの、常に清潔でなければならない」と…

ピンピンころりん子ちゃん 10

 そこは、あらゆるものが白を基調にしていた。ぼくをとり囲む人びとの衣服、白い犬、白い猫、…

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ピンピンころりん子ちゃん 9

 目が覚めたときに、気に入ったのはあたりの静けさだった。とても静かな場所だ。それに、とて…

ピンピンころりん子ちゃん 8

 ぼくは、家で借りてきた本を開いた。しかし、労働に追われてしまうと、からだはくたびれて、…

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ピンピンころりん子ちゃん 7

 ふらふらと疲れた足が導いた先は、前日にクモを見た通りだった。日の落ちた街で、そのちっぽ…

ピンピンころりん子ちゃん 6

「よしおや、はやまってはいけない。まずは父さんの話を聞いておくれ」と父親はいった。 「さっき駅前で、南方からの帰還兵にあったんだよ。よしおや、彼はお前と同じ年のころだろうか。片足を地雷でやられちまって、物乞いに身をやつしていたよ。戦友は全員、殺されちまったっていってたよ。お国のために、不自由なからだになって、もう働くことができなくなっちまったんだよ。捕虜にとられて、それでも家族に会いたい一心で、辛酸に耐えてさ。ようやく、何年も抑留されて国に戻ったら、嫁さんはアメリカ人と再婚

ピンピンころりん子ちゃん 0

 工場からの帰り道、ぼくは一匹のクモを見つけた。それはただのクモで、別に変わったところが…

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ピンピンころりん子ちゃん 1

 ぼくは自動車の部品を作る町工場で働いている。勤務は三交代制で、工場は二十四時間稼働して…

ピンピンころりん子ちゃん 2

 母親は髪がぱさぱさしていて薄い。それは年のせいでもあり、性格のせいでもあった。何か困っ…

ピンピンころりん子ちゃん 3

「お父さん、そんなことはいわないでください。お父さんのお陰でいい会社に就職することができ…