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たどり着いたのは、この香水

やっぱり私は好きなブランドに、こだわりがあったのだ。
傘も、財布も、「こういうデザインのが欲しい」と思って
探していたのに、結局買ったのは、好きなブランドのものだった。

まだ独身の頃、香水好きの友達の影響で、たくさんの香水を買って
楽しんでいた。
つけすぎて、会社の上司に指摘されたことも何度もある。
シプレ系、ウッディ系の香水が好きだった。
エルメスやジバンシー、グレの「カボシャール」が好きだった。
今思えば、20代の子が選ぶ香水ではない。もっと妖艶なマダムが
つけるような香水を、生意気な20代の私はつけていた。

ある日、友達がディオールの「ディオリッシモ」をつけてきた。
すごくいい香り!!
「これだ!」と思った。
ちょうど母が慰安旅行で海外に行くというので、買ってきてもらった。
毎日つけたので、あっという間になくなった。

爽やかなディオリッシモよりも、もう少し甘いのもつけてみたい。
ディオールのショップへ行き、ディオリッシモの姉版といわれた
「ミスディオール」を手にした。

「あ、違う、これは無理だ」・・・失敗。
20代の私にはわからない香りだった。
買ったものの、ほどんどつけることなく、その「ミスディオール」は
放置された。

その後、結婚し、育児にいそしむ約20年。
香水をつけている暇は、一切なし。

ある日、年頃になった子どもが見ていたYouTubeを一緒に観ていて、
今、流行りの香水に出会う。
Shiroの、ホワイトリリーだった。

早速買いに行き、久しぶりの香水に感動した。
なんだか華やいだ毎日。
4回ほどリピート買いをして、気づく。
「香りが薄い」

その頃TVのCMで、ナタリー・ポートマンが出てきた。
「相変わらずきれいな人だな。なんのCMなんだろう?」
・・・ディオールの「ミスディオール」だ。
「ミスディオール」・・・20数年前のあの香りが、鼻に戻ってきた。
でも、ナタリー・ポートマンのファンとしては、ディオールのショップに
飾られた大きな彼女のパネルが、気になる。
私を呼んでいる、ように見えてしまう。
ついに入店。
「ミスディオール」を試してみた。

「え???すごくいい香りなんだけど」
販売員から、配合が新しくなって、フローラルが主体になったと聞く。

これだ、今度こそ。
やっぱり私がつけたかったのは、「ミスディオール」だったんだ。

毎日「ミスディオール」をつけるたびに、テンションが上がる。
気分上々。出かけたくなるし、仕事もはかどる気がする。
この香水に負けない自分でありたい、と思う。
私は品格があるわけではないし、ナタリー・ポートマンであるわけ
でもないが、「ミスディオール」にふさわしい女性になりたい、と思う。
ディオールの商戦にまんまと乗せられたかもしれないが、
イメージキャラクターは、こんなにも購買意欲に関わるのか、と思う。

ちなみに夫はシャネルの5番をつけている。

明日も我が家はみんな、香水でテンションをあげていく。





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