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違いすぎる育成環境


こんばんは!
passarinho.soccer.academy ヘッドコーチのアリオンです!

今回は、日本とブラジルの育成環境の違いを説明するというよりかは、僕の思いと共にただ文字を並べていきたいと思います。

ブラジルでは育成年代の選手にお金がつきます。お金がつくから大人が動くんです。

8歳でプーマと契約する選手もいるんです。

そんなブラジルの環境と日本を比較して話を進めていきたいと思います。

少々過激な思想も入るとは思いますが、ひとつの現実として受け取っていただけたら幸いです。


スカウトの目

日本はブラジルに比べて、スカウトの目がほぼありません。

僕のいたクラブでは、毎月のようにプロクラブのアンダー世代への引き抜きや、練習参加が頻繁にありました。

クラブの寮では毎週人が激しく入れ替わり、常に勝負の世界が存在していました。

これは日本では経験したことのない経験でした。同じ日本人の中にも、2週間で帰国した選手、馴染めず孤立した選手もいました。

でもそれがこの国でサッカーをやるということなんだと。生き残るってこういうことなんだと実感できました。

日本にはその価値観のある世界線が少ないので、チーム一丸だの絆だのそういった目先の勝利を目的にせざるを得ない状況を生んでいるんだと思います。

日本にいる以上、急にスカウトの目を増やすということは僕にはできないので、子供たちはそのぬるい意識から早く脱却する必要があると強く思っています。

規模は違えど共通点はスカウトの目に留まればチャンスがあるということです。
スカウトの目に留まるにはそういった環境に身を置いて実際にプレーを見てもらう必要があります。

よって育成年代のブラジル人選手がチーム移動をすぐに行うのは理にかなっているのです。見てもらえなければチャンスはないからです。

日本で少年団を辞める、クラブを辞める、これは裏切り者扱いを受けますが、少なくともそのようなシチュエーションはブラジルでは見たことがありません。

日本とブラジルの圧倒的相違点がここです。目的をチームに貢献する。目先の勝利。監督コーチに褒めてもらえる。楽しむ。人間形成。などと育成を歪めるのではなく、しっかりと実力を身につけ、スカウトの目に留まることを目的にしなければ、チームの犠牲になっているのではないのかと。僕は思います。

これは自分の目的を達成するために必要なものなのか。そうじゃないのか。

常に天秤にかけて行動を決めるべきです。



ブラジルの教育制度

少し話は変わりますが、ブラジルの義務教育は2部制で、高校からは3部制です。彼らはサッカーの時間に合わせて全てのスケジュールを組めるのです。

もちろんサッカー以外にも、仕事をしたり、家の手伝いをしたり、その他の活動をしている人たちもいます。

また、部活動が存在しません。自分のやりたいことややらなければいけないことは全部自分で決めます。

日本のように、言われたことを決められた時間にやれば組織が守ってくれるという世界ではありませんでした。

これに関しては背景が違いすぎるのでどちらが良いとは言い切れませんが、自分で考えて行動できるのはブラジルの方かなと思います。

世界にはこういった環境で何かを必死にやっている人間がいるのです。

実際に行かなければ実感はできないと思いますが、サッカーは楽しむための習い事ではなく、生きるための手段として小さい頃から死ぬ気でやっている人間はたくさんいるんです。

自分がどこを目指しているのか。そこにいくには今なにができるのか。

この記事が考えるきっかけになっていれば嬉しく思います。

ご拝読ありがとうございました。

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