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牛と鳩と 湯島天神〜不忍池 そしてパンケーキがたこ焼きに

思いがけず、たくさん歩いた。
先々週の土曜日。

娘が面接試験を受けるため東京へ。
ひとりで行く予定だったが、
「緊張してお腹痛くなってきちゃった。やっぱり一緒に来てほしい。」
と言うので、今回も一緒に。

なんとなく、新幹線のチケットを買うときぐらいにそう言いそうだとは思っていたが、朝、起きるなり言われた。

私の頃は、ひとりで行ったが。
宿泊を伴ってもひとりで受験に行ったなぁ。

その頃の私と娘は、違う。
それはわかっている。

これまで2回行っている場所だし、一緒に行くなんて、甘いかな、でも…。

台風の後、特に遅延情報などは出ていなかったけれど、不測の事態が起きて辿り着けなかったりしたら困るしね…。
それに、あと半年しか一緒に暮らせないこの子と出かけることが、この先何回あるだろうか…。
一緒に行ってほしいと言われたのにひとりで行かせて何かあったら…。
そういうときに限って何かあったり…。

なんていろいろ考え、行かないで後悔したら嫌だなと思った。
だから、その前の日曜日に行ったばかりで交通費がつらいなと思いながら、一緒に行った。


娘は面接 私は

無事に着いた。
試験が終わるまでの2時間ぐらいの間、私はどこかで時間を潰さなければならない。
そこから歩いて行ける湯島天神へ行くことは決めていたので、歩き始める。

小雨が降っていて蒸し暑い。
時間がありすぎて暇な私は、周囲を観察しながら歩く。

こんなところにこんな店が。
この間は気づかなかったなぁ。

そんな調子でのんびり歩く。

ここを歩くのは2回目。
1回目は、熱中症で死んでしまったらどうしようと怯え、お菓子を食べた、あの日だ。

あの日は風が吹いても肌にあたるのは熱風だった。
湯島天神の鳥居をくぐったら、さーっと涼しい風が吹き、娘と
「涼しい!」
と喜んだのだった。

信号が変わりそうでも走って渡ったりせず次を待つ。
急ぐ必要ないからね。


湯島天神の牛

目的地の湯島天神に着き、お参りをした。
境内をうろうろし、
「ああ、この後どうしよう。」
と、辺りを見回していたら、牛を撫でている人がいた。
何かご利益があるのか?
調べてみよう。

「湯島天神 牛」で検索したら、周辺の焼肉店がたくさん出てきた。
「違う〜」と思いながらスクロールしていたら、「天神さまと牛」の文字が。
私が知りたいのは焼肉ではなく、こっちだ。

牛の角をなでていく方、手を合わせていく方、鼻が悪いといって鼻をなで、足が悪いのでと足をなでていく方、・・・・・と多くの方々から「撫でうし」として信仰されています。

湯島天神公式サイトより

ほぅほぅ、なるほど。
それでは私も撫でていこう。

えーと、頭がちゃんと働くように、頭を。
面接を受ける娘の頭がよく働くように、頭を。
息子がちゃんと勉強して頭がよく働くように、頭を。
…頭ばっかり。
頭、大事よね。

娘がお腹が弱いから、お腹も撫でておこう。
夫が肩を傷めているから、肩も。

雨で濡れている牛を2体、両方撫でておいた。

撫で牛


そして。
ああ、時間がありすぎる。

雨が止んだので、折り畳み傘の水滴を拭き、しまう。
時間があるのでゆっくり丁寧に行う。


不忍池へ

さて。
これからどうしよう。

どこかカフェにでも、と考えたが、あまり長い時間座っているのも…。
うーん…。
公園とか近くにないかな…。

マップを見ていたら、あれ?
「上野恩賜公園まで300m」とな。

ああ、そんなに近いのか。
だったら行ってみようか。
何せ、暇だから…。
のんびり散策してみよう。

暇だから散策しようだなんて、なんて幸せなんだ。
幸せを噛み締め、スマホにナビされながら、目的地へ向かう。

大学時代の4年間、東京にいたが、そういえば行ったことなかったな。

着いた。

不忍池の蓮
向こうに見えるのは?

遠くから見て、「里芋の葉っぱ?」と思ったが、近づいたら蓮だった。
そうだよ、不忍池だよ。
里芋畑じゃないよ。
大丈夫か、私。

公園案内図を見る。

案内図

そんなにたくさん歩くつもりはないから…
じゃ、この辺歩いて戻ってこようか。

どっちへ行くか決めて歩き始める。

あ、エノコログサがいっぱい。
息子が幼稚園〜小学校低学年の頃、エノコログサ好きだったな。
そう思い写真に撮る。

エノコログサ
漢字では「狗尾草」 へぇ〜

家に帰ってから息子に見せたら、
「なんでそんなの撮ってんの?」
と言われた。
キミガ カワイカッタ コロノ コトヲ オモイダシタカラ ダヨ。
成長って…。(涙)


歩いていたら、ドバトがいた。

今まで、
「キジバトはかわいいけど、ドバトはかわいくない。」
と思っていた。
私の住んでいる地域では、公園に行くとドバトがどんどん寄ってきて餌を求めてくる。
何も持ってないのに。
ああ、かわいくない。
そう思っていた。

しかし、ここのドバトはかわいい。
人が餌をやらないことが定着しているのだろう、ドバトたちは他の野鳥と同じように、ただ自分たちの暮らしをしている。

人がドバトを
「かわいくない振る舞いをするもの」
にしていただけだった。

鳩の前を歩いていたら、
「ホガーッ、ホガーッ。」
という音が後ろから聞こえた。
鳩、息荒い?
息…か?(息ではない)

観察したくなって、ついて歩いて写真を撮る。
鳩のストーカーみたいになっていた。

道を歩くドバトたち
美味しいものがあったか
人には寄って来ない
色の違うこの子が気に入った
(息が荒かったのはこの子)
この子、食べてなかった
かわいい♡

寄って来ないけど逃げないので、近くで存分に観察できた。

そうしている間、多くの人が行き交った。
私、鳩について歩いている変なおばさん。
そう思われてる。
でも、それだけ。
きっと誰も気にしていないさ。

ストーカーをやめてドバト達に別れを告げ、進んで行くと、蓮の向こう側に見えた建物の所へ出た。
辯天堂だったのか。

提灯がいっぱい
金持ちになれそうなお祭りのお知らせが
大黒堂も

お線香をあげ、階段を上って、百円玉がなかったのでおみくじを眺めただけで下りてきた。
時計を見ると、あと1時間ほどになっていた。

そろそろ戻り始めて早めに着いて待っていよう。
そう思い歩き始めたら、娘から電話が。
えっ、もう終わったの?

不忍池にいるから、少し待っててもらわなければならないことを告げる。
娘は、お腹が空いたから、駅前のお店で何か食べて待っている、と。

うう〜、早めに着いて待っていてあげたかったのに…。

ナビに従い急いで歩き始め、細い道をしばらく歩いて気づく。
大きい通りでタクシーを拾えばよかったのでは⁉︎

ああ、でも、もうこんなに歩いちゃった。
戻るのも時間かかるし、このまま歩くよ!

そう思い、急いで歩く。
太陽が出ていないとはいえ、雨上がりでまだ蒸し暑い。
ちょっと上り坂だし。

先月、熱中症の恐怖を味わったのに、またそんな危険に繋がりそうなことを…。

暑い、暑い。
もう少しだ。
もう、何やってるんだろう。
この間のことが教訓になってない。


パンケーキがたこ焼きに

その後、東京に住む私の姉と合流。
パンケーキを食べに行こうとしたのだが、160分待ちだそうで…。

160分どうする?

必死で歩いて疲れてしまったので、どこかで時間を潰す元気がない。

さっき何か食べたはずの娘も、
「お腹空いた。疲れたから今日はいい。」
と言い、パンケーキは諦めて、近くでたこ焼きを買って食べた。
これはこれで、美味しくて、幸せだった。

銀だこ、久しぶり♪
写真提供:娘
このように端が切れるように撮るのがいいそうだ


今回のお土産は

さて、毎回、東京駅で家にお土産を買って帰るのが楽しみなのだが、今回はお菓子は買わなかった。

娘が、「これを買って(もらって)帰る」と、楽しみにしていたのは、こちら。

矢場とん
ひれとんかつ弁当

娘の推しが「美味しい」と言っていたとかで。

こちらは かつサンド

これを買ったときの娘の様子は、また別の回で書こうと思う。 


帰ってからなんだか…

その日はぐったり疲れてしまったし、前回ほどではないが、身体が熱くて、冷やしたりしていた。

次の朝、起きてからは、まだなんとなく中に熱さが残っているものの、息子が魚を捕りに行くのにつきあう元気があったり、その次の日からも、筋トレをいつもより頑張れたりと、なんだか元気に過ごせている。

湯島天神と、不忍池の辯天堂で、パワーをいただいてきたということか。

思いがけず、のんびり散策できて(その後、必死に歩いたが)楽しかった。

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