五本指でのファーストバイト (ティルパティ 結婚式Day1)
夜行列車で朝にティルパティに到着。
一昨日チェンナイからの電車で会って、結婚式に誘ってくれたスラッダーがオートリキシャを呼んでくれていた。
電車で会ったファミリーと、スラッダーの友達がやっててスラッダーファミリーが滞在してた宿で再会。うれしかった。
再会をひととおり喜びまくったあと、
お母さんに、とりあえずシャワーを浴びてこいとしきりに言われた。
なんか相当くさかったんかなとか思いながら言われるままにシャワーを浴び、その後朝ごはんを食べに、スラッダー・お母さん・妹と一緒にまちへ出た。
結婚式直前のファミリーと、朝のさんぽ
道中まずやはりティースタンドみたいなとこでチャイをひっかけ、それからドーサを食べに行った。
手を使って食べる際の心得と、ドーサを頼むときにはとにかくマサラドーサを頼んどけば間違いないというのをここで得た。
その後、まちのお菓子屋みたいなとこに連れてってもらって、インド独特のおかしをめちゃめちゃたくさん、手あたり次第というくらいに食べさせてもらった…。
とにかく甘い、けどおいしい。
ドレスの調達
それからホテルに戻り、式までの間にドレスを買っておいでと言われた。
それぞれの日の儀式に合わせて、
1日目は緑
(メヘンディという、手へのヘナタトゥーをみんなでする予定で、ヘナタトゥーの色に植物の色である緑が合うから)
2日目は黄色
(ターメリックパウダーをまき散らす儀式があり、汚れを気にせずターメリックを扱えるように)
3日目はサリー
(一番正式な結婚の儀式がある日だから)
を着るから、と、言われるままだった。
サリー着たかったからうれしー♪
と思いながら、なぜか新郎とその姉がお店まで連れてってくれた。
さすがに申し訳なさすぎて、自分たちで買えますので~、と言い、緑と黄色のワンピースを準備した。
緑のオールインワン結構お気に入り。
意外に時間がなく、バタバタする中興味本位で入ったインドのマクドナルドは、ベジバーガーがメインで、かつインドの物価にしてはなかなかに高かった。
スタバもだけど、外国資本はどこにおいても物価を反映せず一定の価格で提供してるのかなあ、ベジバーガーは美味しかった。
その後、スラッダーとまた合流し、オートで結婚式場へ向かう。
式場に到着する前に、予約していたものをおかしやさんに受け取りに行っていた。
スラッダーに付いてお店に入ると、お店の人は尋常じゃないくらいに試食をくれた。
おかしまるまる1こをなんだかんだ6種類くらい、10分程でくれた気がする。おそろしかった。
そんなこんなでちょっと郊外にある式場に到着。
常に傍らで女性をまなざすインド女性たち
お昼食べ終わって、おじさんとかなんか男性陣に取り囲まれて喋ってると、スラッダーのお母さんがスッとやってきて、こっちを手伝って~と、女性陣の輪の中に入れてくれた。
ちょっともうこの感じの男の人たちへの対応疲れてきたなと思ってた頃合いを恐らく見計らって、そこからうまいこと抜けるきっかけを作ってくれたというのもあるっぽかった。
やっぱりこういうところがインドの女性にはある。
近くの女性たちのことをすごく繊細に気にかけていて、少しでも面倒そうなことがあったらすごくスマートにそこから離れる手がかりを作ってくれる、みたいな。
式スタート
そうしているうちに、なんかものすごいぬるっと最初の儀式が始まった。
まずはなんか、いかにも儀式ってかんじの、三三九度みたいなのとか、贈り物交換みたいなのとか、親同士の顔合わせみたいなのが行われていた。
もうなんせ、とにかくぬるい。
リハーサルなんかな?みたいなテンションで進む。
そのわりにめちゃめちゃカメラマンがいるので、恐らく本番なのか…?みたいな感じ。
娘は、娘の家族から花婿に、貢がれるものらしい。
そうやって人に娘を貢ぐことは、最上級の奉仕のひとつで、それをしたら幸せな来世とかなんとか、、、結構ちゃんと聞いてたつもりなのにうろ覚えで悔しい。
言語について
ここの公用語は、タミル語。
ありがとう は ダンニャワードダマルーで、
めちゃ良い は バウンディ。←これ超使える。食べるときもただなんとなく喋ってるときも、とにかく、良い!って感じの時はこれを言いまくってると大いに喜ばれる。
とはいえみんな親の家を出た後、学校や仕事はインドの結構離れた各地に出て暮らしたりしてるので、出席にしている親戚や友人は結構遠くに住んでいる人が多く、同じインド人でも言葉が違う、とかが頻発していた。
みんなお互いの言葉をなんとなく理解はできるが話せない、という感じなので、インド人同士でも英語で話してた。
インドの結婚式のいま
ちなみに今回の式は、結構現代化されてる&簡略化されているっぽい。
インドの結婚式は地域によってもう全く違う(儀式や服など?)らしいが、7日間つづく というのは唯一どこでも同じらしい。
これは結構仕事を休むのに良い言い訳になるんよね、と多くの人が言っていた。
(後から聞いた話だが、母が事務をしてる大学で語学講師として働いてるインド人は、結婚式とかで頻繁に自由にインドに帰国しすぎて大学をクビになったらしいw)
が しかし、今回の結婚式は3日間で、最近はみんな忙しいからこういうのも多いとか。
インドはとにかく人が多くて結婚する人も多く、式場の予約を取るのも大変らしい。
今回ようやくとれた式場はキャパがあまり大きくなく、だからこそちょっとこじんまりしたかんじの結婚式になった、と言っていた。のわりに私らみたいな謎の客もいる。笑
わくわくのメヘンディ
本日の儀式 みたいなのがひととおり終わった後、”メヘンディ”をやってもらった。
この、結婚式でヘナタトゥーをやるというのは結婚式の定番らしい。
2人のメヘンディスト(正しい呼び方なのかは知らん)が気付けば会場内にいて、続々と女性たちがメヘンディをしてもらっていた。
ご飯を食べ終えてからメヘンディをやって、帰る というのが ノーマルコースっぽかったが、メヘンディに興味津々になっていたら、先にやりなと言われたので早速してもらった。
このメヘンディストたちはなんとこの道20年とか10年とかの人たちらしい。
チューブに入ったヘナペーストを使って、手にイラストをかいていく。
乾かすのも含めて結構長い時間 両手を動かせなくなってしまい、空腹状態のまま両手を垂れていると、道行く女の子がそれを笑いながら 私の口にポテトチップスをせっせと入れてくれたりした。
乾くのを待ちながら、親戚として来ている同い年くらいの女の子たちと話した。
若者たち
やはりインドで大学を卒業して働いてる若い人たちは、ほんと9割くらいがITって言う。
高校卒業して、ITを学べる大学に入って、今もそのへんの分野で働いてる、みたいな。リモートワークの子とかも割といる。
なんでITやろうと思ったん?高校でそんなにもはっきり選べるのってすごいね、と言うと、やっぱこれからはITかな、くらいのテンションで選んだ、と、これに関してはほんと100%くらいに同じ答えが返ってくる。
でも、結構親の家や故郷から離れたとこで働いてることが多いっぽくて(しかもどこかしらに一極集中とかではなく、結構ばらばらにいろんなところ。まあシンプルにでかすぎるから一極ってのは無理あるので自然?)、これは就職のポストが就職希望人口の割に少なくて不足してるから、そうせざるを得ないのか、住むところや仕事の条件などを結構熟考した上でここだ!ってとこに就職&移住してるのか、今思えばとても気になる。
同じインド国内とはいえ結構遠いし、言葉も文化も違うから、それなりにモチベーションや必要性がないとできないくらいには大きい選択&変化なように感じる。
となると、自分が関わる分野としてITを選ぶときの自己選択感は薄いけれど、自分の人生や生活に対するそれは実は結構大きかったりするのかなあ、
どうなんだろう。
若者はほとんどみんな、かなり流暢に英語を喋れるが、これは他の州出身で母国語が異なるインド人と交流するときにも使うから、という背景もあるみたい。
でもそんな感じで英語を喋れるのは30代以下(私が関わった人たちの中では。時々40代くらいでも喋れる人いる)の人たちなので、居住地の大きな移動がこれくらいに活発になったのは結構最近なのかなあ。
でもなんかみんなしっかりしていて、自分を持った大人 な感じはした。
素敵だった。
それと、南インド(の中でもほんとごく限られた人としか接していないことは承知の上だが)のひとたちは、西洋の若者たちみたいにばかにしてこない感じがする(人の分類が雑く且つでかすぎるけど)。
すかした感じがなく、対等で親しみやすい。
でもここにいる人たちが、この地域や、インドの中で相対的にみたときに、どのくらいの生活水準にあたる人たちなのかは正直あまりわからないなあ。
ここの人たち、花嫁・花婿の親族や友人は結構、若い世代は大学行くことが割とノーマルで、花嫁の親世代とかでも男女みんなが結構学を持ってがっつり働いていて、みたいな印象を持った。
博士課程まで行ったとかいうおじさんがいたりとか、上流階級 的な人たちなのかな?とか思ったりもするけど、それぞれの生活の話とかをこまかに聞いてみると、そんなこともないのかなとか思ったりする。
花嫁 花婿それぞれの親族の間でも、価値観や人生観、標準的なキャリア形成イメージの差が割と見受けられはした。
その後なんか、新郎新婦へのサプライズビデオの収録したりして、ご飯食べて、1日目は終了。
お皿の上にバナナの皮敷いて食べる文化めちゃ良い。
洗い物も少なくなるしなんか熱が加わったときに皮から出てくる成分が、消化にもいいらしい。
あとバケツに水おいてあってそこの水使って手洗うのも結構すき。
水道なくてもどこでも洗えるってのがいい。
水道がないと手を洗うスポットを作れない、という気付かぬ固定概念を壊され、いつでも手作りの即席洗い場ができる、そりゃそうだ!という気分になった。
お手拭きとかを用意する手間や資源も節約できる。
まあそこで水が効率的に使われてるのかと言われると知らんけど。
カメラマンやケータリングスタッフなど、結婚式の会場で労働をしている人たちは、参加者の人たちより全体的に肌の色が黒い気がする。
宿に戻って、ちょっと先に寝てたありまりさんが、「ハッピーウェディング」と寝言を言ったのを聞いて、ちょっと笑って、それをメモして、寝た。
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