ナカガワリバ

チームで創作する事を目指しています。 ここでは、「僕がどんな作品を作りたいか」を投稿し…

ナカガワリバ

チームで創作する事を目指しています。 ここでは、「僕がどんな作品を作りたいか」を投稿します。 主に、「自作の作品」「その解説」「描きたい世界観」など。

最近の記事

  • 固定された記事

死にたい彼 ~とある整体院のショートストーリー~

「次は・・・死にたい彼ですねぇ。」 もうすぐ、「死にたい彼」がやってくる。 施術の度に「死にたい」と呟くので、私と受付の彼女は「彼」をそう呼んでいる。 彼が来始めてから今日で6回目。 あまり表情もなく、元気そうではないがそこまで辛そうでもない。 口数は少なくて、何を考えているのか読み辛い。 1回目の時、日頃どんな体の動きをしているのか知るため、 何の仕事をしているか聞くと彼は、勉強してます、と答えた。 パソコンの職業訓練に通っているらしい。 彼が「死にたい」と呟いたのは

    • 正しければ何しても良い? 〜解説「ミズミズアリ」〜

      正しければ何をしても良い? 〜創作は戦いである〜 前回投稿したショートストーリー「ミズミズアリ」は、 「水々しいアリ」という言葉からイメージを広げて作りました。 ミズミズアリが、君子の忘れていた思いを みずみずしく甦らせるストーリーです。 書きながら出て来たのが、 「正しければ何をしても良いのだろうか」 という思いでした。 こんな言葉をたまに聞きます。 これは、とても危険だな、と思います。 なぜなら、「正しければ強制(どんな伝え方を)しても良い」という考えが見えてくる

      • ミズミズアリ 〜アリが蘇らせた「好き」〜

        砂漠のオアシスで発見された「ミズミズアリ」🐜。 それが通った所はみずみずしくなり、オアシスはそのアリによって出来た。 現在では人々に美容目的で利用されている。 体に這わせ、肌を潤すのだ。 しかし、ミズミズアリにはもう一つ秘められた能力があった。 それは、死にかけたものを蘇らせ、さらにパワーアップさせてしまう。 死にかけたセミは蘇り、サバイバルゼミとして1年近く生き続けるようになる。 剪定しすぎてダメになった桜は、無限桜として再び咲き乱れ、 その花は散っても散っても一年中

        • フィクションだけど現実に降りてくる作品を作りたい 〜ももさんと7人のパパゲーノ〜

          去年(2022年)の8月、NHKで「ももさんと7人のパパゲーノ」というドラマが放映されました。 死にたい思いを抱えながら言えずにいる主人公ももさんが、 7人のパパゲーノ(死にたい思いを抱えながら、生きている人)に会いに行くというストーリーです。 私のストーリー、と感じられる作り方 この番組を紹介した記事を見ていて気になったのが、下記の二つです。 こういう作り方をしたい!と思いました。 これはきっと、「これは私のストーリー」と見ている人に感じて欲しかったのではないかな、

        • 固定された記事

        死にたい彼 ~とある整体院のショートストーリー~

          全ての思いを肯定したい 〜解説「死にたい彼」〜

          「死にたい彼」で描きたかったこと前回投稿したショートストーリー「死にたい彼」は、 死にたい、という思いを肯定したくて書きました。 (あくまで「思い」です) 僕自身がそんな思いを持っていましたが、否定されたり説教されたり、気まずくなるのが怖くて言えませんでした。 そのことに憤ったこともあります。 死にたい、と聞かされた人の思い そしてもう一つ、人から死にたいと聞かされた人の思いも、自分なりに表現してみました。 死にたい、と言えず苦しむその一方で、人から言われるとひどく動

          全ての思いを肯定したい 〜解説「死にたい彼」〜