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書くこと

先日、富士登山についてのごくごく個人的な記録をnoteに投稿した。

3日くらいかけて書いて、自分でもそこそこ気に入るものができた。リアルの友達としか繋がっていないTwitterとインスタに載せて、みんな読んでくれるかなとわくわくしていた。作品を発表、というよりも、「聞いて、聞いて〜!」くらいの気持ちだった。

そうしたら予想以上にリアクションをもらえた。ダッシュボードを見ると100人以上が見てくれてるようだった。わざわざリプやLINEで感想をくれたのが尊敬している友達ばかりだったのもあって、嬉しいを通り越してちょっと感動した。

投稿から3日後、事件は起きた。

え?

これがどのくらいすごいことなのか分からず、アワアワしているうちに、知らない人からのスキが7件来た。どんどんスキが来て、そのたび通知が鳴った。一晩経ってダッシュボードをチェックすると「ビュー」とやらが1800になっていた。

調べると「ビュー」はPV(ページビュー)とは違い、タイトル一覧に記事が表示された回数も含まれるらしい。さらに自分で記事を見た回数も含まれるとのことだ。よかった。じゃあ実際の閲覧数は100くらいで、内50回くらいは自分だろう。

しかしそれに留まらず、いろんなところで紹介されたらしくスキの通知が鳴り止まなくなり、通知をOFFにした。言ってみたかったやつ。完全に調子に乗らせていただいた。

もう皆さんおなかいっぱいだろうと思います。お付き合いありがとうございます。

そうこうしてるうちに「ビュー」は6000を超えていて、自慢と捉えられるだろうこの興奮を誰にも話せなくなって今noteを書いている。


*******


正直言うと、途中からは嬉しいというよりもちょっとした中毒になっていた。日に数回不定期にしか更新されないダッシュボードに何度も何度もアクセスして、記事を見に行ってはスキの数を確認していた。前述の「今日の注目記事」の掲載順を何度も数えた。
明らかにドーパミン過多だった。

さらに、友達からの「またぜひ書いて!」という言葉や知らない人からフォローをもらったことで、私は「次も読んだ人を満足させられるnoteを書かなくては」と思い込んだ。勝手に気負ったのだ。しかし富士登山ほどのビッグイベントがそうそうあるわけはない。つまり、そう、書くことがなかったのだ。

参考になれば、とさくらももこ「もものかんづめ」を読んだり(無謀すぎる)、友達や知らないひとのnoteを読んだりした。それはもうめちゃくちゃ面白かった。参考にすることを忘れて夢中で読んだ。よく大笑いした。興味深くて同じひとのnoteをいくつも読みあさることもあった。世の中にはこんなに面白い文章を書けるひとがプロ以外にもたくさんいて、それがこんなに手軽に読めるのならば、じゃあ、私が書く意味なんてないんじゃないかと思った。 

不朽の名作 アフィリンクじゃないです


でも、と思う。
わたしの感情はわたしだけのもので、わたしが忘れたらこの世から消えてしまう。


富士登山のnoteも初めは、忘れたくない気持ちがたくさんあるから記録しておこうかな、くらいの気持ちだった。そういやnoteも登録したまま投稿してないし、Twitter以外の文章書くの久しぶりだから楽しいかも、なんて思ってたら案外筆が乗って結局2記事合わせて8000字書いた。自分の文章を読み返して富士登山を追体験するのも楽しいし、形のない気持ちをぴたりと言い表すのも気持ちよかった。久しく味わっていない、自分だけのための快感だった。

わたしを含め、素人が書く文章に意味なんてない。お金にもならないし、誰かを感動させることも滅多にない。
だけど、それでいい。わたしはわたしのために書く。
というか、わたし以外の読者を喜ばせようなんて大した思い上がりなのだ、たまたま富士登山というテーマが人気だっただけで。一般人のnoteなんだから、当然とんでもなくしょうもないことを書いたっていい。わたしが、書きたいことを書く。わたしが書く意味なんてそれしかない。
次はわたしが何を書きたくなるのか、今から楽しみだ。

興味があったら、そのときはどうぞよろしく。


おまけに

ついでとなるが、参考になればと読みあさった中でオススメのnoteをいくつか紹介しておく。

これは本当にいい記事だ。もっと伸びてほしい。
富士山を目指す具体的作戦とその結果が書いてあるので、富士登山を目指す登山初心者はぜひこれを参照してほしい。パーフェクトマニュアルはそのあとでいい。

リアル友人(というか尊敬する先輩)。
もう何も言わずに読んでほしい。今も読み返した。あーおかしい。

noteではないがどうしても紹介したいので載せる。
リアル友人のブログだが、全て実話で、なんなら脚色してるどころか書けないところを削ってるというのだからやばい。気に入ったらぜひ他の記事も読んでみてほしい。

同じ友人のもうひとつの記事。
大げさに聞こえるかもしれないが、こういう記事の存在こそが、一般人が文章を書く意味だと思ってやまない。

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