自己アピール文の書き方,都市伝説と迷信からの脱却。科学的なアプローチで面接官の心を動かそう!【どんな手段を用いても絶対に教採に合格したい人のためのエンジェル河野の教採合格秘訣教室】連載シリーズ(2024年3月24日版)

現在,願書提出期ということもあり,自己アピール書や自己アピール文などを準備している人も多いと思います。

昨日のブログ記事でも申し上げましたが,自己アピール書の「添削」という旧態依然とした手法では,まず,合格レベルには達しません。

「添削」ではなく,

1.受験者個人のプロフィール分析
2.合格のための戦略立案
3.どのような内容にするかの選択
4.どのような表現・言葉で書くかのレトリック戦略
5.面接での質問などを踏まえた総合合格戦略

を行う必要があります。

そのためには,自己アピール書を書き上げるためには,

A.コンサルティング
B.ライティング
C.リライティング
D.インコーポレイティング

のステップが必要です。

まずは,コンサルティングで,自己アピール戦略を考えていく必要があります。

そのためには,旧態依然とした形式的な方法から脱却する必要があります。

脱却しなければいけないのは,

(1)ちょこっと考えて書いただけの文章を誰かに添削してもらう。
  ↑
これは,最もダメダメな方法です。こういう場合は,添削には全く意味がありません。
もともとの文章が大したものではないので,赤ペンを入れて,添削をするくらいでは,どうにもなりません。
素人が無茶苦茶に建てた家を,プロの大工さんに手直ししてくれと言っても,無理なのと同じです。
そもそも,柱の位置も,壁の構造も,床の構造も無茶苦茶なのですから,素人がそんな家を建てた後で,プロの大工さんを呼んだところで,大工さんはどうしようもありません。全部,解体して,ゼロから建て直す以外にはありません。
文章も全く同じことです。
ダメダメな文章は,添削することはできません。
添削とは,言葉を付け加えたり,削ったりすることですが,もともとの文章のレベルが低すぎると,言葉を加えたり,削ったりすることで,解決することは不可能です。

(2)「私の強みは~~~」というような書き出しで書き始める。
自己アピールが自分の教師としての資質や人間的な魅力をアピールする文章であることは事実ですが,だからと言って,表現形式として,「私の強みは~~~」などと始めるのは,噴飯物です。
こんなありきたりと言うか,定型句で始まるような自己アピール文は,採用側の面接官としても,読みたくもありません。
一瞬にして,「くだらない」と読み捨てられるだけです。

(3)時系列でエピソードを書いて,最後に「この経験を活かして~~~」というような形でまとめる。
あまりにも平凡で,あまりにも退屈で,典型的な受験作文です。この語り方には,面接官も飽き飽きしています。
大して教育実践に活かせないようなアルバイトやボランティアや講師経験のエピソードを時系列で状況説明的に説明して,その後,いきなり,「この経験を活かして~~~」をこじつけて語りを終えるという,スピーチライティングの観点から言えば,最も面白くない話し方をしがちです。
「この経験を活かして~~~」が入っているような自己アピール文は,低レベルで合格には値しないと知るべきです。

(4)志望自治体の求める教師像などの言葉を,そのまま引用して自己アピール文をつくる。
志望自治体の施策や求める教師像を読んで,理解しておくことは重要です。
しかし,志望自治体が使っているフレーズ等をそのまま引用して自己アピールを書くのは愚かなことです。
あまりにも媚びていて,また,典型的な受験作文に響きます。
施策や求める教師像を読んで理解していることと,それをそのまま使い回すことは,全く違います。
ダメダメな受験者にかぎって,自治体の言葉をそのまま使えば,印象が良くなると思っているようですが,実際は,正反対です。
自治体のパンフレットなどにある言葉をそのまま使っていると,自分の想いや考えがない,単なる受験作文しか言えない能力・魅力のない人間だと思われるのがオチです。

(5)毎年,同じ自己アピール文を使いまわしている。
これは最悪・最低です。そもそも,不合格になった年と同じ自己アピール文を書き直すこともなく,使い回すなど,言語道断です。
確かに,同じ人物の自己アピールなので,同じ文章になると言いたい人もいるでしょうが,そんなことは全くありません。
自己アピールとは,戦略的な表現であり,戦略的な合格方法の言語化です。
その表現可能性は無限にあります。
無限にある表現可能性の中で,その年の教採で確実に合格を勝ち取る表現を戦略的に選択し,レトリック的に書き上げていくべきなのが自己アピールです。


以上のことを,最後にまとめておきましょう。

★自己アピール文の「添削」は意味がなく,百害あって一利なし。

★ありきたりの定型の言い方で書き始めるのは,不合格に直結する。

★時系列のエピソードと「これを活かして~~~」のまとめでは合格できない。

★志望自治体のパンフレットの言葉などを使いまわすのは姑息なだけ。

★毎年,同じ自己アピール文を使うようでは,そもそも合格などできない。


今年の夏の教採で確実に合格を勝ち取るために,自己アピールを戦略的に考えていきましょう。

1.受験者個人のプロフィール分析
2.合格のための戦略立案
3.どのような内容にするかの選択
4.どのような表現・言葉で書くかのレトリック戦略
5.面接での質問などを踏まえた総合合格戦略

A.コンサルティング
B.ライティング
C.リライティング
D.インコーポレイティング


以上の重要性を再認識しながら,合格に値する自己アピールを書き上げていきましょう。


河野正夫
レトリカ教採学院


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