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「経歴は見ない」「面接は重視しない」会社と個人が“フェア”だからこその逆張り採用

リモートワークが可能で柔軟な働き方ができる仕事を紹介する求人サイト「Reworker(リワーカー)」。求人情報だけでは伝えきれない、Reworker掲載中の企業の魅力について、Reworker運営スタッフが掘り下げてご紹介していきます。

今回ご紹介するのは、前回に続き株式会社キャッチボール
「経歴や学歴は見ない」「面接は重視しない」という独自の採用方針やその理由、働き方に対する考え方などを、代表取締役の新甚智志さんに聞きました。


会社と個人の“貸し借り”は短期的に

ーーまず初めに、新甚さんが会社と個人の関係性をどのように考えているか教えてください。

今はどの会社も5年後、10年後に続いているかどうか誰にもわからない時代です。会社が社員の生活を支え続ける約束が前提にないのであれば、「会社と個人の“貸し借り”は短く潔くあるべき」というのが僕の考えです。

ーー世の中には「会社はファミリーだ」という考え方もあると思います。これについてどう思いますか?

「ファミリー」のニュアンスにもよりますが、中長期の関係はどんどん虚像や偶像に近づいていくのではないでしょうか。会社と個人の間に中長期的な“貸し借り”ができると、会社は社員に対して上から目線になりがちです。仕事を作ってやってるとか、雇ってやってるとか。

雇用にそういう側面があるものの、どっちかが上でどっちかが下という関係は、あまり健全でないと捉えるタイプです。会社と個人の関係を突き詰めて極論として言うならば、「仕事を依頼する/される」関係性にあるだけで、そこに根本的な上下関係はないはずです。

ーー仰る通りだと思います。キャッチボール社ではどのような関係性を築いているのでしょうか。

キャッチボールでは会社と個人の関係が、フラットでフェアなことを目指しています。なぜなら、中長期的な“貸し借り”は、認識のズレが増大する危険をはらんでいるから。

損得のバランスが崩れる方向の仕組みは望ましいと思わないので、「今」の貢献分は「今」評価したり還元したり、短く後腐れのないコミュニケーションや関係構築を方針としています。

例えば、成果が出る見込みがあると判断できれば、それを評価に反映するし、そうでない場合は別の道を選択することも積極的に考えてもらう。特に初期段階では「UP or OUT (昇進か、辞めるか)」になります。

ちょっとドライに聞こえるかもしれませんが、ズルズルと向いてないことを続けるよりも、新しい場所で自分を活かす機会を得た方がその人のためですし、会社と個人が必要とし合い、感謝し合う明朗な関係性を保つ仕組みの一部だと思っています。


「イケてるチーム」に求められる資質

ーーキャッチボール社ではどのような人が活躍していますか?

当社は「イケてるチーム」を目指して採用活動をしています。そのため必然的に、貢献の意思を持ち、“自由”とそれに伴う責任を引き受ける仲間ばかりになっている。はずです(笑)。

フラットな関係性から率直なコミュニケーションが生まれて、それが高いパフォーマンスに繋がっているのだと信じています。

ーー「イケてるチーム」のメンバーには、どのような資質が求められるでしょうか?

自ら考えて動けることです。

具体的には、理念やカルチャーを理解、体得した上で、個々で判断、行動、コミュニケーションをとっていくことが求められます。またサービスの特性から、職人気質があって、創意工夫を凝らせる力も重要です。

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反対に、仕事内容を「指示してほしい」受け身の人や、“我慢”や“遠慮”が仕事だと思ってしまっている人は、合わないと思います。

メンバーには、「言われたから」という理由で仕事をしてほしくないと思っていて。人でなくコトに向かう姿勢で、依頼主や上司のことを絶対視せず、しっかり疑うくらいがいい塩梅ですね。

ーー自分のミッションや役割からやるべきことを考えて実行する、不要だと思えばやらない(もしくは、そういう提言をする)。だからこそ、高いパフォーマンスを発揮できるのですね。

その通りです。自分がやりたいと思う仕事を自然と頑張ることができ、一緒にゴールに向かう気概のある人をチームに歓迎します。


“逆張り”の採用方針で、ほしい人材をピンポイントで獲得

ーーキャッチボール社は採用過程で経歴や学歴を見ないと聞きましたが、本当でしょうか?

はい。多くの会社は経歴や学歴を判断材料にしていると思いますが、キャッチボールの場合、採用過程でそうした情報は重視しません。
経歴・学歴ではわからない、適性やその人が「本当に」できることに実直に向き合って判断したいからです。

ーーなぜですか?

一般的には、採用した理由を説明しやすいという点でも、つい経歴や実績などの「見えるもの」に頼った判断をしがちだと思います。

でも、例えば営業という仕事での成果1つ取っても、その実績はクライアントや商材、マーケット、価格などのさまざまな要素が組み合わさって生まれた結果です。文字にしたり、外から見えるものが説明できるのは一部に過ぎません。

ーー確かにそうですね。キャッチボール社ではどのような選考を行なっているのですか?

当社の場合は、業務に必要なコピテンシー(行動特性・思考特性)を明確に定義していて、それを解像度高く把握していく選考をしています。

選考の途中に面談も挟んでいて、主に応募者の疑問や不安を解消する目的で行いますが、コミュニケーションでは、必要なコンピテンシーを持つ人かどうか分かりませんし、人柄と言われるものも十分に理解することはできませんよね。

分からない、できないと割り切っているので、評価の場として面談はあまり重視していません。

ーー求めるコンピテンシーがあるかを最も重視するという、独自の選考スタイルですね。

そうですね、他社の経歴重視の選考で抜け落ちてしまう人や、対面コミュニケーションの得手不得手で面談で力が発揮するのが得意でない人たちの中には、僕たちの求めるコンピテンシーを持つ人がきっといるはずです。

変わった採用プロセスだともよく言われるのですが、その背景には、こうした“逆張り”の採用方針があるんです。


パフォーマンス重視だから、働き方は当然ホワイト

ーー働き方については、どのように考えていますか?

キャッチボールでは会社と個人がフェアなので、組織のルールは最小限にして、後は個別にお互いがWin-WinならOKでしょう、というスタンスです。

例えば、家族の事情で仕事を休まないといけないときは、休んでもらって全く構いませんし、残業を強いることもありません。受託業態、スタートアップ全般に蔓延しているらしい?サービス残業もありません。

出勤にしろ、残業にしろ、その時々や関係者それぞれが、互いの状況や希望をよく共有して、譲り合って解決する。柔軟に話し合って一緒に何とかすることを厭わなければ、会社が理不尽な強制を発しなければ物事が前進しないケースって、あまりないんじゃないかと思います。

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ーー業界ではかなり先を行っている働き方なのではないかと思います。そのようなスタンスをとっているのはなぜですか?

個人のパフォーマンスを最も重視しているからです。
僕は基本的に「得意なことでパフォーマンスを発揮する」時間を多くしてほしいと思っています。なるので、“時間をかけて何とかこなすことはできる仕事”を狙いもなく、無理してやってほしくないんです。

もちろん繁閑はありますが、もともと仕事に対して前向きな人を採用し、残ってもらっているので、みんなで協力し合ってワークシェアリングできる仕組みを発展させていきたいです。

ーー素晴らしいですね。なぜそうした働き方を実現できるのでしょうか?

メンバーに求めているパフォーマンスと、クライアントが当社に求める価値がイコールになるよう努めるなど理由はいくつかありますが、何より起点となっているのがみんなの「そうしたい」「そうしようとしている」という意志であることが大きいと思います。

根性論や政治的な見た目のパフォーマンスで勝負しようとはしないからこそ、ホワイトな働き方が実現できているのだと思います。

キャッチボールのビジネスや働き方に興味があって、共感してくれる人には、ぜひ応募していただけると嬉しいです。


ーー新甚さん、ありがとうございました。

「勝つために、会社と個人の中長期の“貸し借り”をなくし、フラットでフェアな関係性を築いていく」。独自の採用スタイルには、キャッチボール社ならではの人材や働き方に関する考え方が反映されており、パフォーマンスを重視する新甚社長のこだわりが感じられました。

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